外科と整形外科の常勤医が4月から不在となり、救急告示を取り下げた大田市立病院の医師確保策として、大田市は、同病院で新たに働く常勤医に研修資金を無利息で貸す制度の導入を決めた。市は、3日開会した6月定例市議会に条例案を提案した。
市によると、医師が自分の研究、研修をしやすい環境をつくり、赴任希望者を増やすのが目的。10~13年度の4年間、県内での異動なら1人50万円、県外からなら同150万円の研修資金を貸与する。休職期間を除き、1年間の勤務実績ができれば、返還は免除される。県の支援事業(09~13年度)の全額補助を受ける。
市は、今年度の対象者を県内県外各2人と見込み、400万円の予算案を計上した。「医師の資質向上と、地域医療の充実につながる」と期待している。【鈴木健太郎】
毎日新聞 2010年6月4日 地方版