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イスラエル軍:ガザ支援船団攻撃 米、イスラエル非難避ける オバマ大統領「遺憾」

 【ワシントン草野和彦】パレスチナ自治区ガザ地区への国際支援船団に対するイスラエル軍の急襲事件を受け、オバマ米大統領は31日、イスラエルのネタニヤフ首相と電話で協議。「深い遺憾の意」を表明し、真相解明を求める一方、非難は避けた。欧州連合(EU)が緊急声明を発表するなど、国際社会がイスラエルへの批判を強める中、今後の対応次第では、米国も苦しい立場に追い込まれそうだ。

 ネタニヤフ首相は1日、米国が仲介するイスラエルとパレスチナの中東和平の間接交渉について協議するため、ホワイトハウスでオバマ大統領と会談する予定だったが、これをキャンセル。ホワイトハウスの声明によると、オバマ大統領は首相の決断に理解を示し、事件に関する「すべての事実と状況をできるだけ早く知ることが重要」と伝えた。

 事件を受け、パレスチナ側からは間接交渉の中断を求める声が出ている。米国は交渉再開にあたり、交渉進展を損なう行動があった場合は、その責任の所在を公表するとの約束をアッバス・パレスチナ自治政府議長と交わしたとされる。米国は今後、同盟国イスラエルの責任を指弾する必要性に迫られることもあり得る。

 またクリントン国務長官は1日、事件で死傷者を出したトルコのダウトオール外相と会談する予定で、対イスラエルで強い対応を求められるとみられる。トルコは国連安保理の対イラン制裁で鍵を握る国の一つで、米国があいまいな対応に終始すれば、トルコの反発を買う恐れがある。

毎日新聞 2010年6月1日 東京夕刊

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