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乗り合いタクシー:山ゆり号、再発進 川崎・麻生区、8月末まで試験運行 /神奈川

 ◇収支安定へ、サポーター制度も

 狭い坂道が多く、一般の路線バスが入りにくい川崎市北部の麻生区高石地区で1日、「地域の足」の確保を目指し、住民らが運行する乗り合いタクシー「山ゆり号」が試行運行を開始した。8月末までの試験期間で採算性を確認するといい、関係者は「念願の本格運行につなげたい」と張り切っている。

 山ゆり号は8人乗りのワンボックスカー。平日の日中、高石団地から小田急線百合ケ丘駅までの約3キロをほぼ30分ごとに運行し、午後の便は同駅近くのスーパーまで延長される。お年寄りの利用を念頭に、電動ステップや手すりも備えられた。

 運行主体は、地元住民が発足させた「麻生区コミュニティーバス協議会」(碓井勝次会長)。07年冬に6人乗り車両2台でトライしたが、採算があと一歩及ばず、本格運行は見送られた。今回は車両を大型化して1台に絞り、平日のみの運行とするなど、改善策を盛り込んだ。

 また、収支安定化の切り札として全国でも珍しい「サポーター割引制度」を導入。登録すれば基本運賃300円(子どもは100円、70歳以上と障害者は200円)が50円引きになる。月額500円相当の登録料は本格運行に移行後、徴収する。

 同協議会の岡野幸雄副会長(81)は「現在の登録者は130人。運行を支えようと、寄付がわりに登録する方もいます。最寄り駅に遠く、ひきこもりがちの高齢者の足を何とか確保できれば」と話している。問い合わせは同協議会(044・966・4570)か市交通政策室(044・200・2034)。【井上卓弥】

毎日新聞 2010年6月2日 地方版

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