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何だったんだ鳩山氏心隠してサムアップ

 鳩山由紀夫首相(63)が2日、電撃辞任した。参院民主党から退陣勧告を受けた1日、小沢一郎民主党幹事長らとの会談で「私も辞めるが小沢氏も身を引いてほしい」と迫り、了解を取り付けたことを明かした。鈴つけ役とみられた小沢氏ではなく、自ら“道連れ辞任”を実現した最後の意地を強調したが、政権交代の立役者が、最後は党内から追い込まれて政権を投げ出す最悪の辞任劇。小沢一郎幹事長も辞任し、「小鳩体制」は崩壊した。鳩山首相は次期衆院選挙に出馬せず、政界引退の意向も示した。

 5月31日からの2日間、進退問題を小沢幹事長らと協議した鳩山首相。辞任拒否→続投に意欲とみられたが、現実は違った。2日夕、記者団に「31日の会談で私から『身を引きたい』と申し上げた。翌日『私も辞めるが、求められているのはクリーンさ。そのために身を引いていただきたい』と言い、小沢氏は『分かった』と答えた」と明かした。首相を辞任する代わりに、鈴つけ役とされた小沢氏にも辞任を迫ったと明かした。

 1日には、「続投か」の質問に、左手でOKサインをつくった。この意味を問われると「自分では心を決めても、表したらどうなる。一切自分の心を出さないようにした」と、実は正反対の意味だったことも明らかにした。「身を引くことが国益になる」と、約10日前から辞任を模索。辞任しないと見せかけて1日深夜には、側近に辞意を伝えていた。

 普天間問題の迷走で支持率が急落、党内の辞任要求が強まっていた。引き際は自ら決め、小沢氏も巻き込んだが、自らが批判してきた安倍、福田両政権と同じ、電撃的な政権投げ出し。「首相を辞めた人が影響力を行使してはいけない」と、次期衆院選には出馬しない考えも示した。正式な辞任会見も開かず、ぶら下がり取材で対応。宇宙人首相の“論理”を貫いた。

 これに先立つ議員総会で鳩山首相は、約400人の国会議員にも辞任を報告。普天間問題、政治とカネ問題を理由に挙げ「そんな政治と決別し民主党を新しくしたい」と述べた。政権交代の意義も強調したが、「国民が与党の政策に聞く耳を持たなくなった」と、支持離れの責任を有権者に転嫁する発言もあった。

 先の日中韓首脳会談で宿泊した韓国済州島のホテルのエピソードも披露。「テラスに1羽のムクドリが飛んできた。わが家にいるムクドリと同じで、早く(公邸から)わが家に戻って来いと言っているようだった。あ、ムクドリでなくヒヨドリでした」。笑いを取る姿に、政権を担う責任感はなかった。

 辞任表明でさばさばしたのか鳩山首相は2日夜、「ツイッター」を5月29日以来、更新。「これからは総理の立場を離れ、人間としてつぶやきたい」。3日からは毎日2回行っている番記者との質疑応答も取りやめると発表した。これも最近の自民党政権と同じ対応だ。鳩山首相の政権交代とは一体、何だったのか。

 [2010年6月3日9時44分 紙面から]


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