政治

　鳩山由紀夫首相は５月３１日、資金管理団体「友愛政経懇話会」（友政懇）の偽装献金事件の判決確定を受け、０４～０８年の政治資金収支報告書に記載された個人献金とパーティー収入３億３８００万円余を削除した。削除分はすべて鳩山首相からの借入金として処理され、借入総額は４億３９９０万円余に上った。

　この事件では、友政懇が５年間で個人献金２億６００万円余、パーティー収入１億５０００万円余を偽装したとして、政治資金規正法違反（虚偽記載、不記載）で事務担当者だった元公設第１秘書の有罪判決が確定している。鳩山首相は昨年６月の内部調査後に既に判明・訂正した分以外を新たに削除した。

　また同日、判決で親族らの個人献金１２００万円の不記載とパーティー収入３００７万円余の水増しを指摘された政治団体「北海道友愛政経懇話会」の収支報告書の訂正も北海道選管に届け出た。【杉本修作】