火曜日の昼はSHIBUYA FMの "Village Voice" という番組でちょっとだけおしゃべりしてきたのです。ULEEさんどうもありがとう!
右がDJのULEEさんで、左が…
まちがえた。(撮影:古川耕)
*
(とてもだいじな本編はここから)
過日のポッドキャストをお聴きくださったリスナーの方からたいへん心温まるおたよりをいただいたのですけれど、じつはそのなかに思いもよらない一言があって、今なおその衝撃から立ち直れずにいるのです。
「わたしもダイゴさんの言う"ちょろい大人"のひとりなんでしょうか…」
(椅子から派手に転げ落ちる)
ええー!
お
お待ちなさい!
僕が今なお「ちょろい大人」に向けて詩を書いている、とおもわれている…。
ちがいます。そうではないのです。それはかつて僕が小中高と授業で書かされた非常にあざとい(大人の気に沿うように書いた)詩を「素敵だわァ」と手放しにほめる「大人」のことを言っていたのであって、
そこから詩というフォーマットに好奇心をもって自ら一歩踏みこんだ今現在、アルバムに耳をかたむけてくれる人に対してそんなふうに考えたことは(あたりまえだけど)一度もありません。あるわけないじゃないか!と泣いて訴えたい。…というかそんなよこしまな思いで「ジャグリング」なんて書けるわけがないですよ!
つまり僕は、自分がそもそも詩に対してひどく懐疑的だったスタートラインの話をしたかったのです。詩が好きだなんてちっともおもっていなかったし、今だってふかく愛しているとはお世辞にも言いがたいし、だからこそ今の視点やスタイルがあるのかもしれない、という話をしたかったのです。
よくわからないけど、つまりいま僕は一部(あるいは大多数)の人々の間でものすごーくイヤなやつとして記憶されているわけですね?極度の緊張からくるふてぶてしさと足りなさすぎた言葉のために?
しかもすでに取り返しのつかないかたちで保存されているわけですね?
本意どころか意図のベクトルがまるで逆になるなんて、どこまで話下手なんだ僕は?
(布団にもぐりこむ)
*
(ふと思い立って布団から出てくる)
もうすこし踏みこんだ例を引き合いに出してみましょう。
大人の「ちょろさ」というのはたとえば、民主党が谷亮子を擁立するという一見すると愚にもつかない行為にさえ如実にあらわれているのです。
みんな民主党とか谷亮子に対してブーブー言うけれど、多数の人が投票すると思われているからこそこんなことになっているのだし、そうして実際多数の人が投票したりするわけですよね、おそらく?(でなければ絶対こんな戦略は立てられない)
だとすれば僕らが怒るべきは民主党や谷亮子ではなくて、むしろ盲目的に投票する人に対してです。何でだれもそのことを言わないんだろうとおもう。ひとりひとりが隣の人の盲目的投票をやめさせればいいだけの話じゃないか!
僕の言う「大人」とはつまり、「有名人というだけで盲目的に投票するような人」のことを指しているのです。そんな大人たちの気に沿うことがいかに簡単な話かも、なんとなくわかるでしょう?
そうして、そういう「ちょろさ」はあらんかぎりの言葉を尽くして取り除くべきだと僕はつよくおもっているのです。
*
よくしゃべるわりに話下手な僕がこれまで幾度となく背負ってきた「誤解を解きそこねた居心地のわるさ」をこんなかたちで検証することになるなんて、因果なことです、われながら。
誤解させてゴメンね。そんなつもりじゃなかったのです。
もぞもぞ
(布団にもどる)
2010年6月3日木曜日
誤解を解きそこねた居心地のわるさとは
2010年5月31日月曜日
ゼラチンとしての酔っぱらいについて
地下鉄でブラマンジェみたいな男性を見かけました。
酔っぱらって座席からくずれ落ちそうな体を、隣の空席に置いた右手でなんとか支えようとしてるんだけど、全体的にたぷんとした体つきということもあって、もうおなかが白いYシャツといっしょに今にもベルトの上からこぼれそうなのです。
「こぼれる!こぼれる!」とおもいながらみてました。
僕の言う詩情というのは、まさしくこういう光景にこそ宿るものなんだけど、未だかつて…(めんどくさい話になるので省略)
*
なんか前にもこんな写真をのせた気がするな…。
過日のインストアライブ@新宿タワレコに足をお運びいただいたみなさま、本当にありがとうございました。気づけばかの地ではもう3度目になるというのに、ちっとも慣れません。慣れませんが、終始和やかな雰囲気につつまれていたおかげで、意識を失わずにすみました。ありがとう。
ライブ後は赤子を抱いていた記憶しかのこっていない…。
*
そういえばこの日、家をでる前にフラインスピンオーナーから「祝!47位!」というメールが届いて、まさかamazonの順位でもないだろうし、いったい何のことかと首をかしげていたら(本当に忘れていたのです)
下がるどころか上がってました…。
100位以内にはのこりますかねェ…とはお茶をすすりながらほのぼのと話してたけど、さすがにこの展開は予想してませんでした…。投票してくれた人、どうもありがとう!
こんなことなら聴いておけばよかったです。
大半がタケウチカズタケ大先生のおかげとはいえ…ああびっくりした。
2010年5月28日金曜日
B級映画「ビスコッティは2度焼く」
正直なところじぶんの話ばかり書き連ねることにいささかウンザリしているので、そろそろどうでもいい話をしたいのです。吟遊詩人がどうたらとかもうそういう話はこの際いっさい忘れていただきたい。聞いてよ!
ビスコッティってあるでしょう?固すぎて文字どおり歯が立たず、場合によってはそのおいしさよりもむしろ屈辱的な敗北感を味わうことになる、イタリアの伝統的な焼き菓子です。そもそも名前が「2度(bis)焼く(cotto)」という意味をもつらしいから、その頑迷さは推して知るべしというかんじなんだけど
じつは日本にはビスコッティのそれをはるかに上回る、おそろしい硬度をもった堅牢な焼き菓子が存在するのです。
堅パン(開封済)
乾パンみたいなものだろうと高を括ってはいけません。僕もはじめはそうおもっていたけれど、これにくらべたら乾パンなんてマシュマロに等しい。
どれくらい固いかというと、前歯に渾身の力をこめてバキンと噛み割ったとき、手に持った片割れで鼻をすりむいて「痛ッ!」とのけぞったくらいなのです。(いえ、本当に)
茫然自失というほかありません。ビスケットで鼻をすりむいたのなんてはじめてだよ!
それでいていちど口に入れてしまえばあとはわりと楽に噛み砕けるうえに、ほのかに甘くておいしいのだから、懐柔という言葉がこれほど似合うおやつもないといえましょう。ツンデレにもほどがある。
世が世なら盾として使ってもじゅうぶん槍に対抗できるとおもう。
*
というわけで今日はJ-WAVEのけやき坂スタジオを見学してまいりました。
マリアさん、小荒井さん、どうもありがとう!
*
そして5月30日(日)はタワーレコード新宿店にて 19:00 から、タケウチカズタケ&タカツキ(カタカナ多いな)といっしょに入場無料のインストアライブです。これをさいごに、当分ライブの予定はありません。なぜなら、ご存知のとおり僕はライブを大の不得手とする男だからです。この1週間で白髪がすごくふえました(本当です)。
個人的には、タカツキせんぱいが名作「旅人のリズム」から2曲、しかも珍しくトラックを使って演ってくれるらしいのですごくたのしみにしています。最近はあまりトラックでライブしてくれないので、たいへん貴重な機会です。あとタケウチカズタケを生でご覧になったことのない方は、キーボーディストとはおもえないそのアグレッシブなスタイルに度肝を抜かれること必至です。どいつもこいつも首根っこ引っ掴んでにこやかにお誘い合わせのうえ、ぜひご来場くださいませ。
よし、これで…
これでいいはずだ…
2010年5月27日木曜日
「著作権法にもとづく奇妙な注意」を知るDJ
深夜おとずれたbayfmは
ム
ムチャクチャたのしかったです…
(放心しています)
DJのRoniさんからは、アルバム、というかたぶん「小林大吾」について、他の誰ともちがう、しかし一言には要約することのできない、それでいて見事に的を射た、というか僕がおもわず「それだ!」と頷きたくなる、とてもうれしい感想をたまわりました。
何しろ「オーディオビジュアル」の裏ジャケットにある著作権法に基づいた奇妙な注意の話をしたら、それが詩人の刻印にもあったことをご存知であるばかりか、その内容をおぼえてくれていたのです。そんなとこまでみてるDJ、他にいないですよ!
<その他の話題>
・源氏鶏太の話
・ブックレットに使われている紙の話
そんな話を電波にのせることはさすがにこの先もうないでしょう。
ライムスターをゲストに呼んだとき以来(!)という独断でのコーナー延長には、むしろラジオ事情をよく知る古川さんのほうが時間を気にしてそわそわしていたくらいです。なんて男らしい進行っぷり!(注:すてきな女性です)
Roniさん、ほんとにほんとにありがとう。
タマフル以降、わりとしょんぼりしたままだったから(わかってはいたのに予想以上にダメージが大きかった)、すごくきもちが楽になりました。
ラジオ行脚も、あとすこしです。
2010年5月26日水曜日
リトマス試験紙でいうと今度は酸性です。
今日はbayfm(千葉のFM局です)の「MOZAIKU NIGHT〜No.1 Music Factory〜」でちょっとだけおしゃべりしてきます。ただし、出演時間は夜中の3:10ごろです。クラブか!
*
ところで「オーディオビジュアル(通常版)」を専用のオーダーフォームからご注文いただくと、もれなく本人謹製の取扱説明書がオマケにつくのですが、これは特装版に同梱された8ページの「家庭用」とはことなり、4ページに圧縮された「携帯用」になっています。
それがこれ。
さすがに半分になるといろいろ端折らざるを得ないものの、基本的な情報はおおむねそのままです。
ただし1箇所だけ重要な変更点が
(ひざを抱えてうずくまっています)
*
こないだのおまけ
COMA-CHI!
この日のゲストDJとして登場した彼女はまだCOMA-CHIという名前でなかったころSSWSにもよく出ていて、あんまり知られていないけれど渋谷Flying Booksでパフォーマンスをしたこともあるのです。(まめちしき)
2010年5月25日火曜日
キングオブステージの鼻笛
タマフルをお聴きになったみなさまはご存知だとおもいますが、ダイゴくんの異端審問が行われた5月22日は宇多丸さんの第41回生誕記念日でもありました。よってふだんなら誕生日という三文字に対して何の感慨も抱かない僕も、日本が誇る天然原料由来の洗たく石けん「ウタマロ」(近所のぱぱすで購入)と、鼻の下に当てて鼻息でピープー鳴らす最先端ひまつぶしアイテム「鼻笛(nose flute)」をプレゼントする運びとなったのです。おめでとうございます!
贈りものとしてはいちじるしく投げやりなセレクトですが、でもさァ(ぞんざいな口ぶり)、いくら面識があるとはいえ、相手は武道館をも手中におさめたキングオブステージですよ!何を差し上げてもお荷物になりはしないかとハラハラしたきもちばかりが先に立つのはどうしたって仕方のないことだし、それならいっそポイと抛擲しても後を引かないもののほうがよほど気楽にお納めいただけるにちがいない、と考えるのも無理からぬことではありませんか。
そしたら放送終了後
装着しています
左手に持っています
また吹きはじめました
このあたりでコツをつかみ…
しまいには誰も聴いていないのにスタジオの隅でひとり君が代を練習しはじめるキングオブステージ
手にすっぽりおさまるサイズということもあって、けっきょく最後までずっとちまちま弄んでもらいました。光・栄・です!
本当に本当にお世話になりました。控えめにみてもかなりクセのある男にとって、これ以上のお膳立ては他にありません。耳をかたむけてくれたあなたにも心からのありがとうを。
そして図らずも不本意な時間を強いられることになったリスナーのみなさまにもありがとう。そのきもちは誰よりも僕がいちばんよーくわかります。でもそのぶん、次回のタマフルはきっといつもよりもっと楽しいよ!
*
しかし一方ではやはり…
いや…
ウム…
と
ひとりベンチに座るチャーリーブラウンを思い浮かべる夜もあるのです…。
2010年5月24日月曜日
異端審問ライブとPTSD、あるいは猫
インストアライブ@TSUTAYA TOKYO ROPPONGI に足をお運びいただいたみなさま、どうもありがとうございました。
日本を代表するMCを前に1時間の異端審問ライブ@タマフルは放送中、何度気絶しそうになったことでしょう。まずまちがいなく賛否がパッキリ割れるとあらかじめわかっていたのに、それでも胸を張って弁護人の役目を全うしてくれた古川さんの勇姿をおもいだすと涙腺がゆるみます。
ありがとう。ありがとう。
宇多丸さんにも根気づよくお付き合いいただきました。時間をすこしオーバーしてごめんなさい。この大恩は…ぜんぜん返せる気がしないです。さすがに。(Bygones!)ありがとうございました!
全身筋肉痛です。
帰り道、振り向きざまに頭をゴチンとぶつけて「痛ッ」という顔をする猫をみかけました。
*
例によって言い忘れそうな気がするので先に書いておこうとおもうのですが
<その1>
"処方箋" がTBSラジオの週間推薦曲(5/24〜5/30)に選ばれたそうです…。
<その2>
"処方箋" が J-WAVE TOKIO HOT 100 の61位にねじこまれたそうです…。
どちらかというと妄想っぽい話なので、夢じゃないことをたしかめるためにちょっと寝てきます。きのうのラジオもそうだけど、とりまく環境が完全に僕の適応能力を超えていて、氷河期に放り出された恐竜みたいな気分です。