ユニセフ そこが知りたい!
Q.ユニセフの使命ってなんだっけ?
ユニセフは1946年に創設されて以来、「第二次世界大戦の犠牲になった子どもたちに緊急援助」を行う国連の暫定機関として活動し、1953年以降は恒久機関となって「貧困の犠牲になっている子どもたちへの長期的援助」を行ってきました。
創立50周年の1996年、活動の指針を「ユニセフの使命」として文章にまとめ、「子どもの基本的なニーズを充たすための援助をする機関」から、子どもの権利条約にもとづいて活動する「子どもの権利を守るための支援をする機関」へ、使命を大きく変えました。ユニセフはいつの時代も子どものために働く機関です。
ユニセフが活動の計画を立てるとき重視することがら
・ 子どもにとって一番よいことを提供する
・ 差別がないこと
住んでいる地域や性別、年齢などによって損をしたり、差別をされたりしない
・ 子どもの命と健康を守るためのプログラムに力を入れる
・ 子どもの意見や考えを生かし、いろいろな場面で子どもが参加できるようにする
|
Q.ユニセフの収入はどこから?何に使われるのですか?
●収入
ユニセフの収入はすべて任意拠出によるものです。
主な資金源は、政府や政府間機関と非政府/民間部門(個人や団体)の2つです。日本ユニセフ協会が拠出したお金は民間部門に入ります。
2006年度の総収入は27億8,100万米ドル。このうち16億1,300万米ドル(58%)が政府と政府機関から、7億9,900万米ドル(29%)が非政府/民間部門からの拠出で、1億7,800万米ドル(6%)が機関間からの拠出で、1億9,000万米ドル(7%)がその他からの収入でした。
●支出
2006年のユニセフ総支出額は23億4,300万米ドル(損金を含む)
そのうちの22億6,100万米ドル(96.5%)をプログラム協力費に、7,600万米ドル(2%)をユニセフの管理・運営費に、約700万米ドル(0.3%)を損金その他の支出に充てました。
また、プログラム協力費のうち、21億1,900万米ドルが直接プログラム支援に、1億4,200万米ドルが事業管理費に充てられました。
直接的なプログラムに使用する通常予算は、以下の3つの指標をもとに各国に割り当てられます。
1.5歳未満児の死亡率
(出生時から5歳になるまでに死亡する子どもの割合。出生1,000人あたりの死亡数で表す)
2.所得水準(1人あたりのGNI=国民総所得の額)
3.18歳になる前の子どもの人口
|
Q.ミレニアム開発目標とユニセフの活動に関わりがあるのですか?
2000年9月、国連ミレニアム・サミットで、「国連ミレニアム宣言」が採択されました。
このミレニアム宣言は、平和と安全、開発と貧困、環境、人権とグッドガバナンス(良い統治)、 アフリカの特別なニーズなどを課題として掲げ、21世紀の国連の役割に関する
明確な方向性を提示しました。
「国連ミレニアム宣言」と1990年代に開催された主要な国際会議やサミットで 採択された「国際開発目標」を統合し、ひとつの共通の枠組みとしてまとめたものが「
ミレニアム開発目標」です。 ミレニアム開発目標は、2015年までに達成すべき8つの目標が掲げられています。開発目標の多くは子どもの健康と福祉に直接関連しているため、
これらを達成することにより、多くの子どもたちの生活を改善することができます。
ミレニアム開発目標が達成されればこの10年間で数百万人の子どもたちの生活が変わります。
出典:財団法人日本ユニセフ協会ホームページ
参考:援助機関における教育協力−ユニセフの場合− 澤良世
|