北芝健ドメインでサイバースクワッティング(下)
2010年06月03日07時02分 / 提供:PJニュース
【PJニュース 2010年6月3日】(中)からのつづき。ところが後日、A氏から15万円を払っていないことを難詰する電話がなされた。北芝氏はA氏の認識違いに反論した。それ以降、サイト開設者から「約束したのに払わないのは汚い」「がっかりだ」というメールが繰り返し送られた。サイト開設者本人からもメールが送られたことから、北芝氏はサイト開設者とA氏が共謀していると判断している。
これに対し、サイト開設者は、A氏が仲裁のために「サーバ代、ドメイン代を含めて15万円で全てを買い取り、ドメインの権利も全部もらって、もうケンカやめたらどうです」と自発的に提案したものと説明する。それなのに北芝氏のブログで「A氏が恐喝犯でサイト開設者の手下」と書かれたと憤る。但し、サイト開設者は北芝氏本人への対立感情よりも、北芝氏のブレーンに問題があると強調した。北芝氏には「残念な気持ち」が強いという。なお、A氏にもメールで質問したが、回答は得られなかった。
その後、北芝氏は「公式サイト」をホスティングするプロバイダにも内容証明郵便で閉鎖を要求した。北芝氏によると、サイト開設者はプロバイダに「本人の承認を受けているから消す必要はない」と回答した。プロバイダは「承認を受けていると言っている以上、どうしようもない」というスタンスであった。
この点についてサイト開設者は以下のように説明する。手紙の内容は北芝氏の著書のアフィリエイトが違法などと法的な誤りや嘘が多かった。プロバイダには誤りや嘘を指摘し、「北芝さんは間違った方向に進んでいる」と返信したという。
北芝氏は「公式サイト」への対抗策として、別のドメインで「北芝健公認公式ウェブサイト」を立ち上げた。「公式サイト」の閉鎖案内には「A氏の説明と説得で閉鎖」と書かれているが、北芝氏はサイト開設者が「公式サイト」を維持することの無意味さを認識したことが閉鎖の理由ではないかと推測する。
北芝氏は「公式サイト」により、大きな仕事上の実害があったと説明する。サイト開設者が「公式サイト」のドメインのメールアドレス宛に送付された仕事のオファーを好き嫌いでブロックしていたという。これに対し、サイト開設者はドメイン宛のメールを北芝氏らのアドレスに自動転送していると主張する。5月24日付の閉鎖案内では転送設定画面も掲載して証明している。記者もメールを送信し、転送されていることは確認した。
しかし、サイト開設者から実名を掲載された修道館役員は「メールは転送されるが、サイト開設者が勝手に返事を書いて送ってしまう」と指摘し、実害が解消されていないと主張する。閉鎖案内が出されても解決とは言えない状態である。
インターネット黎明期に問題になったサイバースクワッティングはドメインの先願主義を悪用して、無関係な人間が著名なドメインを先に取得してしまう形態が典型的であった。それに対し、本件では現実の人間関係が絡み合っており、それが解決を困難にしている側面がある。インターネットが現実から離れた特殊な空間ではなく、現実の延長線上にあるものであることを示している。【了】
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これに対し、サイト開設者は、A氏が仲裁のために「サーバ代、ドメイン代を含めて15万円で全てを買い取り、ドメインの権利も全部もらって、もうケンカやめたらどうです」と自発的に提案したものと説明する。それなのに北芝氏のブログで「A氏が恐喝犯でサイト開設者の手下」と書かれたと憤る。但し、サイト開設者は北芝氏本人への対立感情よりも、北芝氏のブレーンに問題があると強調した。北芝氏には「残念な気持ち」が強いという。なお、A氏にもメールで質問したが、回答は得られなかった。
その後、北芝氏は「公式サイト」をホスティングするプロバイダにも内容証明郵便で閉鎖を要求した。北芝氏によると、サイト開設者はプロバイダに「本人の承認を受けているから消す必要はない」と回答した。プロバイダは「承認を受けていると言っている以上、どうしようもない」というスタンスであった。
この点についてサイト開設者は以下のように説明する。手紙の内容は北芝氏の著書のアフィリエイトが違法などと法的な誤りや嘘が多かった。プロバイダには誤りや嘘を指摘し、「北芝さんは間違った方向に進んでいる」と返信したという。
北芝氏は「公式サイト」への対抗策として、別のドメインで「北芝健公認公式ウェブサイト」を立ち上げた。「公式サイト」の閉鎖案内には「A氏の説明と説得で閉鎖」と書かれているが、北芝氏はサイト開設者が「公式サイト」を維持することの無意味さを認識したことが閉鎖の理由ではないかと推測する。
北芝氏は「公式サイト」により、大きな仕事上の実害があったと説明する。サイト開設者が「公式サイト」のドメインのメールアドレス宛に送付された仕事のオファーを好き嫌いでブロックしていたという。これに対し、サイト開設者はドメイン宛のメールを北芝氏らのアドレスに自動転送していると主張する。5月24日付の閉鎖案内では転送設定画面も掲載して証明している。記者もメールを送信し、転送されていることは確認した。
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パブリック・ジャーナリスト 林田 力
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