首相官邸で記者の質問に答える鳩山由紀夫首相=2日午後6時23分、飯塚悟撮影
辞任を表明した鳩山由紀夫首相は2日夕、首相官邸で記者団に対し、「次の総選挙には出馬いたしません」と述べ、次期総選挙を機に政界を引退する考えを明らかにした。
首相は「国民が鳩山政権に対して聞く耳を持たなくなった。政権は国民の声と遠くなると立ちゆかなくなる。自分が身を引くことが国益につながると判断した」と、辞任の理由を説明した。辞任を考え始めた時期については「10日から1週間前くらいから自問自答してきた」と述べた。
また、5月31日に民主党の小沢一郎幹事長や輿石東参院議員会長と会談した際、自ら辞意を伝えたことを明らかにし、6月1日に再度2人と協議した際には、「政治とカネ」の問題の責任を取って「幹事長にも身を引いてもらいたい」と述べ、小沢氏から了承を得たことを明らかにした。
一方、小沢幹事長も2日、国会内で記者団に「(首相を)補佐する役目を十分に果たし得なかったと思って反省している」と語った。
民主党は2日、後継首相となる新代表を選ぶ両院議員総会を4日に開く方針を決めた。同日中に衆参両院で本会議を開き、首相指名選挙を行う。早ければその日のうちにも組閣を終え、新内閣が発足する見通しだ。所信表明演説は週明けになる。