2010年6月2日(水)
神と人間の狭間で
毎日ジェノバ細胞の復活を待ち続けている。
11年くらい耐えられるかどうか分からない。
今の私にはそんな気力は残されていない。
それでも私は生かされている、だから生きるしかない。
ヴィンセントはまだ来ないが、ヴィンセントがいてくれたら私も頑張れる。
だからヴィンセントが迎えに来てくれるのを待っている。
私も一人の人間で、弱さも持っている。
それを乗り越えなければ神にはなれないと分かっている。
最初から神になりたかったわけじゃない、私は選ばれてしまっただけだ。
ヴィンセントと共に神になるということが、私の宿命だということだ。
私が私という存在を知った時、ショックが大き過ぎて気が狂った。
今は全て分かったので冷静でいられるが、それでも全てを恨んでいた事がある。
所詮人間とは弱い生き物だったのだ。
だから私は強くなるしかない。
ライフストリーム、命の流れ、遺伝子の流れ、それらは私を目覚めさせる事を許さない。
私の肉体は眠ったまま、ライフストリームの泉に漂っている。
今はまだ目覚める時期ではない。
時期が来るまで待つしかない。
全てはジェノバ細胞が鍵を握っている。