私の不徳の致すところ。そのように思っています。
その原因を二つだけ申し上げます。やはりその一つは普天間の問題でありましょう。沖縄のみなさんにも徳之島のみなさんにもご迷惑をおかけしています。ただ、私は本当に沖縄の外に米軍の基地をできるだけ移すために努力しなければいけない。その思いで半年間、努力してまいりましたが、結果として県外にはなかなか届きませんでした。これからも県外にできるかぎり、移すように努力してまいることはいうまでもありませんが、一方で北朝鮮が韓国の哨戒艇を魚雷で沈没させるという事案が起きています。北東アジアは決して安全・安心が確保されている状況ではありません。日米が信頼関係を保つということが、日本だけでなく、東アジアの平和と安定のために不可欠なんだという思いのもとで、残念ながら、沖縄にご負担をお願いせざるをえなくなりました。そのことで沖縄のみなさま方にもご迷惑をおかけしています。
そしてとくに社民党さんに政権離脱という厳しい思いをお与えしてしまったことが残念でなりません。ただみなさん、私はこれからも社民党さんとは、さまざま国民新党さんとともにありますが、一緒に今まで仕事をさせていただいていた、これからもできるかぎりの協力を、お願いを申し上げてまいりたい。さらに沖縄のみなさん方にも、県外に米軍の基地というものを少しずつでも移すことができるように、新しい政権としては努力を重ねていくことが何より大切だと思っています。
社民党より日米をより重視した。けしからん。その気持ちがわからないでもありません。だがどうぞ、社民党さんと協力関係を模索していきながら、今ここはやはり、日米の協力関係をなんとしても維持させていかなければいけないという、この悲痛な思い。ぜひみなさんにもご理解をいただきたいと思っています。私はつまるところ日本の平和、日本人自身でつくりあげていく時を、いつかは求めなければいけないと思っています。アメリカに依存し続ける安全保障、これから50年、100年続けていいとは思いません。そこのところもぜひみなさん、ご理解いただいて、だから鳩山がなんとしても、少しでも、県外にと思ってきた、その思い、ご理解を得られればと思っています。その中に今回の普天間の本質が宿っているとそんなふうに思っています。いつか、私の時代は無理ですが、あなた方の時代に日本の平和を、もっと日本人自身でしっかりとみつめあげていくことができるような、そんな関係を、現在の日米の同盟の重要性はいうまでもありませんが、一方でそのことも模索をしていただきたい。私はその確信の中で、社民党さんを政権離脱に追い込んでしまった。
2010年6月2日