転居装い「二重取り」か 神戸市から生活保護受給転居費用名目の生活保護費詐取事件で、大阪府警捜査2課に詐欺容疑で逮捕された無職山本一人容疑者(46)が、生活保護費を受給していた大阪市から神戸市へ転居したことを装い、大阪市からの転居費用と、神戸市からの生活保護費を「二重取り」していたことが2日、捜査関係者への取材で分かった。 生活保護の支給について判断する神戸市のケースワーカーの訪問予定日には“転居先”としていた神戸市灘区のマンションに足を運び、居住を偽装していた。 捜査関係者や神戸市関係者によると、山本容疑者は昨年11月9日、大阪市に、神戸市灘区へ転居すると申請。敷金など約30万円を受け取った後の同24日、無職鍋嶋茂容疑者(59)=同容疑で逮捕=と灘区役所を訪れ生活保護費を申請した。 実際は、山本容疑者は大阪市に住んだままだったが、昨年11月末、ケースワーカーの訪問日にはマンションで質問などに応じた。生活必需品が足りないことを指摘されると「足りない家具は後で大阪から持ってくる」と説明していたという。神戸市からは翌12月分の保護費約12万円が支給された。 【共同通信】
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