2010年4月3日 11時49分 更新:4月3日 12時50分
会社更生手続き中の日本航空は、今秋以降、新たに採算が悪化している国際線と国内線を合わせて47路線から撤退する方向で調整に入ったことが明らかになった。赤字体質からの脱却が目的で、6月末までに作成する更生計画に盛り込む。
日本航空は、国土交通省や自治体などと調整に入る。
新たに撤退を検討しているのは、国内線では、▽大阪と福岡などを結ぶ3路線▽中部と仙台などを結ぶ4路線▽名古屋と福岡などを結ぶ9路線▽札幌と出雲などを結ぶ4路線▽関西と福岡を結ぶ路線など合わせて31路線。また、国際線では、▽成田とサンフランシスコやミラノなどを結ぶ8路線▽関西と北京などを結ぶ5路線▽中部とバンコクなどを結ぶ3路線の16路線の廃止を検討している。ただ、今後の調整によって廃止される路線数が変動する可能性も残されている。
日航の旅客事業の規模は、大幅に縮小されることになる。地方空港を運営する自治体などへの影響も懸念される。
また、廃止に伴って日本航空は、特別早期退職の募集について、4800人上積みする方針などをすでに固めている。【寺田剛】