柔道女子高生お手柄一直線、男を逮捕導く

　黒帯女子高生がお手柄“１本”。兵庫県警明石署は５月３１日、明石市内で女子高生（１８）にナイフを突きつけ金を奪おうとしたとして、強盗未遂容疑で同市に住むビデオ店アルバイト森郁弥容疑者（２０）を逮捕した。柔道初段の女子高生が男を制止してナイフを没収、個人情報まで入手し、早期解決に結びつけた。

　逮捕容疑は同２５日午後１１時２０分ごろ、明石市のスーパー２階にある女子トイレで女子高生に対し果物ナイフを取り出し、金を脅し取ろうとした疑い。容疑を認めているという。

　明石署によると、女子高生が女子トイレ内個室を出ると、森容疑者が出現し、胸ぐらをつかんだり、壁に押しつけてきた。さらに、果物ナイフを取り出し、さやから抜こうとした。しかし女子高生は手をつかみ制止。「こんなことしたらあかんよ」などと約２０分、気丈になだめ、説得した。

　冷静になった森容疑者が一転「ドライブしようや」と勧誘すると「今日は用事あるからだめ。後日連絡する」と言ってかわし、携帯電話の「赤外線通信」で同容疑者の電話番号やメールアドレスなどを入手したという。女子高生は明石署に相談。同３０日午後、警察官の指示に従い、同容疑者にメールを送って、スーパー近くに誘い出したという。

　［2010年6月1日8時35分　紙面から］