犯人逮捕をめざして(1)

捜査機関で事件の捜査を担当した幹部信者
      朝木議員謀殺事件担当の地検支部長
     創価幹部信者・吉村弘は、その後、どうなったか?

 (96年8月号「テーミス」誌 
       長谷部太郎「検察・警察ウォッチング」より)

      ― 1年後の法務省左遷人事 −

 10日付(1996年7月)の法務省人事で吉村弘・東京地検八王子支部長(21期)が鳥取地検検事正に昇格する人事が
発令された。この人事は昇格には違いないが、奇妙な人事である。 
                                 
  7月人事では地検支部長から検事正に昇格するのは吉村弘のほか、静岡地検浜松支部長の寺尾淳(19期)神戸地
検姫路支部長の三浦幸紀(17期)が予定されていた。
                                                
 そして、配置先は吉村が和歌山、寺尾が鳥取、三浦が高知と予想されていた。それが奇妙なことに内示の段階で吉村と寺尾が入れ替えられたのだ。
                                             
  寺尾の浜松支部は検事5人というごくありふれた支部一方、八王子支部は検事総勢14人を擁する日本最大の支部。
 だから5代前までの支部長は、和歌山、釧路、秋田、旭川の検事正に起用された。これらはさらなる飛躍が期待できるポストだ。
                                             
 だが、鳥取は違う。例外もあるが、多くは勇退を控えた人が最後の2年ほど検事正を務めるわが国最小の地検ポストだ。
                                             
 最大の支部長から最小地検の検事正に、吉村に何か大きな問題点がなければありえない人事である。
          
             吉村弘という人物 
         (謀殺事件の5ケ月前に八王子支部に)
                                             
  吉村は、東京地検の刑事副部長、総務部長、公判部長という要職を経て、昨年(1995年)4月、八王子支部長に就任した。 
  ここを無事に務め上げれば、和歌山を振り出しに最終は名古屋か仙台の検事正くらいにはなれただろう。         

        謀殺事件の発生と処理の責任者
                                                       (「創価信者」としての動きがあったか?!) 
                                                                                                   
  ところが、降って湧いたように昨年(1995年)9月、朝木明代・東村山市議(当時50歳)の変死事件がおきた。同市議は名にし負う反創価学会のリーダーだった。警察は自殺としたが、遺族は他殺を主張、真っ向から対立した。当然八王子支部は、白,黒をつける立場だ。
                                             
  ただでさえ難しい立場なのに、吉村は自分も創価学会員で、義兄は副会長という要職にある。しかも朝木関係の捜査は、同じく学会員の信田昌男検事(39歳)が担当した。
                                          
   捜査指揮の常識をふまえない行動 
 (創価信者でありながら、創価信者の検事を、事件担当者に指名した二重の故意)
                                                                     
 この場合、検事正(東京地検のー霞ヶ関)らに指揮を仰ぎ、捜査に関与しない旨、はっきりさせるのが、「支部」の最終決裁官として当然だったのだが、やらなかった。
                                             
 それでは、学会員であることが表沙汰になれば、不公平な指揮をしなくても、検事としての資質を疑われて当然。吉村は自ら問題点を作ってしまった。                                                                                                                              
  それで、吉村は輝かしい経歴とは裏腹な鳥取行きを内示された。問題点への戒めを含んだ内示といえよう。」      


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