中国の上海万博会場で30日、韓国のアイドルが出演する無料イベントの入場券をもらえなかったことに立腹した数千人のファンが暴れ、負傷者が出た。香港紙、星島日報などが31日、伝えた。今月13日には人気グループSMAPも同様に万博会場で無料イベントを予定。さらなる混乱が懸念され、チケットの配り方など早急に安全対策が求められている。
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同紙などによると、混乱が起こったのは韓国の人気グループ「SUPER JUNIOR(スーパージュニア)」などが出演する30日夜のイベント配布をめぐって。チケットは先着順で無料配布されるとあって、同日未明からファンが詰め掛け、万博会場入り口に行列をつくった。同日午前にイベントの入場券の配布が始まったが枚数が足りず、あぶれたファンが大声を上げるなどし、警官隊が出動したという。
この混乱でケガ人が出たと伝えられているが、万博の公式サイトは「熱射病になった人や擦り傷を負った人がいた」とだけ説明。一方、星島日報は「負傷者は100人以上」としている。
トークとライブを織り交ぜた上海万博での“ファンの集い”はSMAPにとって、1988年の結成以来、初めての海外イベント。海外ファンの注目度も高く、4月26日に万博事務局が開催を発表した当初から、先着順という無料チケットの配布方法をめぐり、混乱が懸念されていた。
SMAPはアジア全域で人気が高く、4月上旬に木村拓哉が主演ドラマ「月の恋人」(フジテレビ系、月曜後9・00)の上海ロケを行った際も、ファンが殺到して将棋倒し寸前になるなど、現地のファンの熱狂ぶりはすさまじかった。
メンバーは「SMAPとして5人一緒に海外のステージに立つのは初めてなので、新しいチャレンジだと思い、心を込めてステージに臨みたい」と楽しみにしているだけに、混乱を回避するチケットの配布方法や警備強化が早急に求められている。