課題はすっかり克服した。ひとまわり頼もしくなったバルデスが帰ってくる。2日のオリックス戦(スカイマーク)での先発が濃厚。けん制やクイックに苦しみ、5月2日に2軍落ちしたが、懸命に修正を重ねてきた。
新外国人ながら開幕ローテを任されたが、日本特有ともいわれるけん制やクイックの技術習得に戸惑った。登板6試合で6盗塁を許し、5月1日の広島戦(マツダ)では1試合2ボークも記録した。ファームでは投手コーチから毎日のように助言をもらい、森ヘッドコーチが2軍のナゴヤ球場に足を運んだこともあった。
周囲の支えで進化できた。ウエスタン・リーグでは登板3試合でボークはゼロ。5月22日のソフトバンク戦(春日)では盗塁を2つ阻止した。落合監督がキャンプ中から「使わない手はない」と認めていたように、実力は上位。課題さえ克服すれば、きっと結果はついてくるはず。
オリックスと3月7日のオープン戦(京セラドーム大阪)で対戦し、5イニング3失点で負け投手になっている。「その時のことは全然、覚えてません。相手もプロだし、自分もプロ。どんな相手でも抑えることだけ」とバルデス。勝負のカギは相手ではなく、自分。進化したバルデスがオリックス打線相手に、進化した姿を見せる。 (清水裕介)
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