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「捕鯨、問題にする場でない」裁判長がSS元船長にクギ

2010年5月31日11時48分

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 調査捕鯨船への艦船侵入や乗組員への傷害など五つの罪に問われた反捕鯨団体シー・シェパード(SS)の小型高速船元船長ピーター・ベスーン被告(45)=ニュージーランド国籍=の第3回公判が31日、東京地裁であり、被告人質問が行われた。ベスーン被告は「ニュージーランドやオーストラリアで捕鯨に対する反対意識が高まり、自分も何か活動すべきだと思った」とSSの活動に参加した動機を供述した。

 20年前から自然保護活動に関心を持ち始めたというベスーン被告は、約6年前からバイオ燃料の普及活動を1人で行っていた。最近になって捕鯨の是非をめぐる論議が盛んになったのを受け、昨年7月、SSにボランティアとして参加。ゴムボートから第2昭南丸に発射した酪酸入りの瓶については「手に酪酸がかかったことがあるが、痛みはなかった。けがをさせると分かっていれば、絶対に発射しなかった」と述べた。

 被告人質問に先立ち、多和田隆史裁判長が「この裁判の争点は傷害罪の成否。特定の団体の主張や、日本の調査捕鯨の当否を問題にする場ではない」と被告に注意する場面があった。

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