強まる財務省支配!鳩山ハリボテ政権の実態
「リーダーの掟」
官僚は大臣に呼ばれるまで大臣室に入ることが許されないので、いまだに大臣と話したことがない局もたくさんある。
選挙中は黙して語らず。年金は1日600円弱
日本の誇る伝統芸能に人形浄瑠璃「文楽」というものがある。
脈々と受け継がれてきた至芸を、人間国宝たちが人形を操って披露する。
結局のところ、有権者、マスメディア、そしてアメリカに、鳩山内閣の意思決定や方向性がさっぱりわからず、苛立ちを覚えさせてしまうのは、彼らが鳩山由紀夫総理という「人形」に注目してしまうからだ。
鳩山総理とは、風見鶏で、無責任で、ディベートの技術に少々長けた、自分の意思などまるでない浄瑠璃人形なのだ。舞台の照明は鳩山人形にばかりあてられ、操っているのが誰なのかわかりにくい。しかしよくよく目を凝らすとそれは財務省主計局のようだ。
今回は、民主党の掲げる「改革」と「脱官僚」の実態を述べたい。
民主党は、たった2984万票(自民は1881万票)しか得ずに、小選挙区の特徴を活かして衆議院選挙に圧勝した。しかも、その内訳を精査すれば、マニフェストに賛成して投票した人間は5%、鳩山由紀夫代表を支持して投票したという人は、わずか2%にすぎない。あくまで消極的な支持で、政権交代を果たした。
さらにその投票前の約束も、ひどく杜撰(ずさん)だったということがわかってきた。
民主党は、年金改革の一環で、最低支給額を月7万円にするとしていた。多くの高齢者が民主党政権の発足で、年金額が上がるものだと期待していたはずだ。しかし、実際には、現在20歳の人がこれから20年間働き続けてきた結果としてもらえるのが最低7万円だということがわかった。通常、10年経てば物価は倍になるという。20年であればさらにその倍だ。つまり、もらえる7万円は、実際上、現在の2万円弱程度の価値しかなくなる。さすがに月額2万円弱(1日600円弱)では生きてはいけない。生活に困窮する有権者を騙した罪は重い。
民主党政権に蔓延(はびこ)る無責任体質も、ますます目に余るようになってきた。
選挙のことは党に、政策については政府に、と自民党でかつて話題になった「総・総」分離のような状態に民主党はなっている。「事業仕分け」の作業部会の人選は明らかに「政策」にかかわることであるにもかかわらず、小沢一郎の一言で人数が大きく減らされた。さらには、仙谷由人行政刷新担当大臣と平野博文官房長官が小沢に詫びを入れに行く始末。しかも記者会見で詫びを入れたことをヘラヘラ話す。小沢支配を公言する鳩山内閣は、恥も外聞もない。
政治主導として、民主党政権の目玉改革にしようとしている「事業仕分け」だが、実際やっていることを覗くと笑ってしまう。
仙谷大臣を中心とする作業部会が、300の事業をピックアップし、無駄遣いを洗い出しているのだという。ここで決して忘れてはならないことは、300の事業の中から無駄なものを探すのは民主党の作業部会だが、3000ある国家の事業を、300にまで絞ったのは誰なのかということだ。
この国家的大事業を行ったのは財務省の主計局などだ。民主党議員がどんなに誤った選択をしてもこの300の中で選んでくれれば、安心ということ。これは本当に「政治主導」なのか。
そもそも、官僚依存の結果として借金をつくったというのは大きな間違いだ。江戸時代から、「小判に含まれる金や銀の含有量を減らす」「藩札を増やす」など、借金を増やしてきたのは政治の側だ。政治主導で、国民の民意や、その都度の政策課題をこなすために、借金が増えてきた。政治が一切何もしなければ、借金は減っていく。なぜなら、官僚は与えられた権限以上のことは行動しないのだ。これは法律でも規定されていることだ。
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