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楽天・嶋、課題を打開し打率パ6位 技術向上さえる読み

29日の広島戦で、プロ初のサヨナラ打を放った嶋。打撃の成長が著しい=Kスタ宮城

 東北楽天の嶋基宏捕手が課題の打撃で成長を見せている。規定打席に達した5月26日にリーグ10位でランク入りし、現在は3割2分1厘で6位。「打撃を守備につなげられるのがいいキャッチャー。そうなりたい」。攻守両面でレベルの高い捕手を目指す。
 29、30日の広島2連戦(Kスタ宮城)は、バットで勝利に大きく貢献した。29日は延長十回、1死満塁で中越えのサヨナラ打。30日は適時打1本を含め、今季5度目の3安打を放った。
 プロ入りした2007年から昨季までの3季の通算打率は2割1分1厘。守備が重視されるポジションであることを割り引いても寂しい数字だった。しかし、今季は外角球を右方向へ逆らわずに打つスタイルが固まり、結果に結びついている。
 古屋英夫打撃コーチは「引っ張らず、体もバットから離さないように打つ練習を続け、その形をそのまま試合で出せている。もともとミート力はあった」と話す。
 リブジーヘッドコーチの助言も役立った。春季キャンプで、ベースの近くに立つ嶋に「それでは外のボール球を振ってしまうよ」と、やや離れて立つようアドバイス。おかげで「(バットが届いてしまう)外の変化球に空振りしなくなり、四球も増えた」と嶋。内角の変化球にも詰まらなくなった。
 選球眼の向上は数字にも表れている。全打席数における四死球の割合を示す四死球率はリーグ4位の1割4分2厘を記録し、昨季の8分5厘よりも大幅にアップ。三振率(三振数÷打席数)は1割8分7厘から1割5分4厘に改善した。
 技術の向上に加え、捕手らしい配球の読みもさえる。野村克也前監督にたたき込まれた配球理論を打席で生かせるようになったという。「あらためて一歩引いて考えると、なるほどと思えるようになった」
 捕手に打力も求めるブラウン監督は嶋の打撃力向上に目を細める。「素晴らしい働きをしている。ここまでの交流戦のMVPだ」と高く評価している。(関俊哉)


2010年06月01日火曜日

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