ソウルファミリーという概念を持つきっかけ
今、わたしは虐待がなくとも、集団養護で育てられた過去しか持たない事は虐待環境であり、ケア対象であるという概念を持ったのは、実は、Wolfと会うほんの数年前にわたしが出会った女性とのメールのやりとりがあったから。
その女性とも今思えば喧嘩ばかり。わたしは喧嘩する事で相手の本音を引き出し、それでも光る魂をホンモノだと思いたい欲求があるようだとたった今、これを書いていて気付いた。
何故日本じゃない場所で自分の気持ちを言いたいか・・・それは、日本では宗教的なバックボーンなどもない為、それを背負った固有の話をする事ができないから。何故自分を竜と思うかなども含め、話せる相手がほしかった。
その渦中で、彼女と出会った。
メリーランド州に住む一般の家庭の彼女、夫は報道関係者。わたしは当時の恩寵園の記事と、意訳したものを送った。大浜(当時の恩寵園の園長)は狂っていると誰も言わないのは何故?という返事など、ユニークな(この場合は面白いという意味じゃなく)反応だった。
日本ではマッドネスというよりも、行き過ぎた指導のなせる業という感覚が強かった。でもわたしは当時の恩寵園の園長を、狂っていると思っていた。そんな表現をしてくれた彼女に信頼の気持ちを持った。
やがて、個人的なもっと深い話もするようになった。やがてメールじゃなく、リアルメールに切り替え、お互いの写真を交換し、家族の話へ移行した。
わたしは、自分が施設で全部育った話をした。わたしは(当時の)恩寵園のような虐待的な施設じゃないからという意図もあり、気楽なスピークアウトだった。
でも彼女の返事は
「養護施設だけで育てられた事で、ケアを受けるチャンスを持つ事はできたの?」というものだった。何か嫌な感じがした。確かに恩寵園のようなひどい施設もあるけれど、わたしはたんに普通の施設で育てられただけ。わたしは、問題がないのに何故「ケア」「トリートメント」?と返事した。
彼女は更に言った。
「だって、家庭で大事な1人によって愛を受ける事は必要な権利でしょ」と。
わたしはキレた。
まるで自分が、欠落しているみたいな・・・まるで自分が、間違って今、ここにあるような。そんな彼女の物言いに
「わたしは、あなたと話す意義を見出せない」とメールをやめた。
彼女は、それでもメールをくれた、その間、わたしは一度も返信できなかった。否定された気がしていたから・・・。
彼女は
「あなたにはわたしが必要ではないかしら」とポツリと言った。
「あなたのファーストファミリーはあなたを捨ててしまった、残念だけど。でもセカンドファミリーはあなたが選択する。あなたの魂の家族が必要ではないかしら」
返事できなかった。オリジナルファミリーという概念じゃなく、数字の羅列のような表現に救われる気持ちだったのに、返事ができなかった・・・。
・・・・
彼女のような家庭で育った人が、わたしの心の家族だなんて・・・。ばかみたい。
でも
やがてわたしは、彼女の心が壊れた時にようやく喪失感を知った。彼女が心の病になった事実は、喪失だった。
頭にくる人だったけれど本気だった彼女。日本の片隅の親から捨てられた女を本気で心配する人。彼女は、その頃周囲にいたどんな人よりもよりもわたしに深く、言葉を残し、わたしに気付きを与えてくれた。
あの、9・11で、彼女は夫を失い、心を壊したと、ハワイに住む彼女の妹から聞かされた。わたしは、いつか飛行機で彼女に会いにいきたいと、もう言えない。飛行機の為に全て壊れたのだから、飛行機はトラウマの大元になったのだから。
いえ、本当はその時点で行くべきだったけれど、わたしは無愛着すぎて何もできなかった。
だから無愛着は、大事な人を大事に出来ない病だと思う、大事にするとは何かを知らないのは宝箱を開ける鍵を持たない事にひとしい。・・・。
そんなこと、誰も想像できないと思う。
だから、わたしは、養護施設で育てられただけでケア対象だという意識をもてた。そしてその後、Wolfからメールを貰い、数年後、Mariaとも出会い、今に至っている。
| └ コラム | 06時27分 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑
ゆさぶり
おはようKasumiさん

この話も過去に数回書いたらしい(ウルフ・談)けれど、あまり覚えてなかったので又書いてしまいました。
最初はわたしも、他の施設育ちのAさんくらいの感覚だったんです。集団を背中に貼り付けて生きてても、それに気付けなかったというか・・・。集団を意識しているつもりは無かったのに、行動の中に入り込んでいるようで、今もすごくソウルメイトから注意されています。
自分の生き方を、単なる心の癖と言い換えてしまえない、頑固な心もあったりして、ほんと、気付きを得るきっかけをきちんとつかまないと苦労しますね。
いつもありがと
| レイ@kasumiさんへ | 2007/05/12 09:22 | URL | ≫ EDIT