主題テーマ：「普通」へ至る長い道

　アリスさんの今回の反応（最新トラバ記事）はわたしの持つ彼女の印象を大きく覆すものだった。彼女が妙におどおどしていて気力が萎えていて神経を尖らせているものが、一般社会の人々に対する気後れなのではないかと感じ、もう彼女については書かないといったのに今回は書かせてもらう。公開日記に関しては引用させてもらいました。

　
　

http://blogs.yahoo.co.jp/aliceblue20002001/1344790.html 　施設の子が、救われた立場なのにそれ以上の事を求めるのは、当事者が求めるのはずうずうしいと思われるかもしれませんよ〜。それでも言うのがレイさんらしさなんだけれどね。 　私は「もっとよこしなさいよ」とレイさんが思うような人じゃない事を知ってるつもりですが施設育ちの人が言うから角が立つんだと思うんです。他の人が言うなら少しはマシだけど、救われてるように見えてる人が、これから救われる赤ちゃんの未来を絶つような発言に見える事を言わない方がいいので・・・。 アリスさんのMariaへのレス 　Mariaさん、虐待を受けてるあなたにはきつい事も言えないんですよ。施設に入ってよかったとはとうてい言えませんよ。だからあなたが施設より家庭が良かったっていう語りを邪魔したくないから話しかけないだけです。それはあゆさんも同じ事を言ってます。家庭で虐待を受けたKasumiさんに家庭で良かったねって言えないのと同じなんですよ。

　アリスさんに対してMariaが「高学歴な施設出身者のいるグループへ参加すればいい」と言っても彼女はそちらへ行けないようだ。短大卒なのに行けない。何故、中卒・高卒のわたし達に噛み付いてくるのに、大卒には何も言わないのかとこっそり思ってはいた・・・。

　そして今回、この親記事を読み、漠然とながらではあるが、その正体の断片が僅かに見えたように思った。それはもちろんわたしの一方的な感じ方なので違ったらいつものように反論願います。

ずうずうしい　角が立つ　救われた立場なのに

　という感覚を備えている彼女は、家庭から救われた自覚と共に、施設の諸問題はあるので施設を改善していきたいと言っている施設育ちの大卒に対して訴えるものは何もないように見える、そして彼女の「気後れ」もあり、参加できないように見える。わたし自身も気後れがあるのでそのあたりは近い心情なのかもしれない。

　たぶん彼女は上記に書いたキーワードをぶつけたいわけだから、施設生活に満足している施設出身者には当てはまらない。そして同時に施設で虐待を受けた人に対しても彼女は、それこそ何も言えなくなるのではないだろうか。だから「今のところ」保留中なのだろう。
　
消去法でわたしが残った？

　わたしは施設育ちとしてはかなり風変わりな立場で発信している。その上過去のブランクなところもあり、いかようにも利用できる存在だと思っている。

　家庭にしろ施設にしろ虐待を受けた事が分かっている人へ対しては、言葉を失い何も言えなくなるのはわかる。又、大卒の施設出身者にも気後れなどがあり言えなくなり、世間に対しては角が立つから言えなくなり、機能不全家庭育ちに対しても何も言えなくなる。

　そこで、消去法で残ったのは「施設育ち、家庭から救われた、高卒、とくに虐待を受けたわけでない、ただ、非常に無愛着である」というわたしだけなのではないか。と推測した。
　
　わたしのような「強く発信するには根拠に乏しい人」には、それを読んでいる人の中で、何か言いたい気持ちが働くのはなんとなく分かる気がするので、アリスさんはそのあたりでとてももがいているのではないかとも思った。

「虐待を受けてない施設出身者として」という言い方に非常に強く彼女は反応しているし、今もその反応がやんだとはおもえない。言い過ぎたのでわたしは謝罪しているが、彼女の中ではわたしを、虐待を受けてない施設出身者として扱いたい部分も生じているのではないだろうか・・・。

　彼女だけじゃない・・・。リアル世界でも色んな人から「あなたは救われた人」と言われ続けてきたので、ついつい自分でも「きっと何か救われたんだろう」と面倒なので迎合していた。その間は摩擦はなかった。

　でも、今はものすごい摩擦と反応を背中に感じて日々書いている。このような立場の者が発信するから、何かしら反応があるのだという事を踏まえて書くのがスタンダードになってきつつある。

　「もっとよこせ」という風にアリスさんの目に映るわたしの発信なのか。

　さて、このものすごく不遜な人間像が作られてゆく過程を今、俯瞰図で眺めているような気分だ。わたしはリッチになろうとしているつもりはない。（リッチの定義は何？アリスさん）

「家庭を一度も体験した事がない」問題を考える事はすでに施設の子にとってリッチな話なのか。という話から入らなくてはいけないのか？