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{株)マッキャンエリクソン、会社分割で新経営モデルへ挑戦
(株)マッキャンエリクソンは、2010年5月19日付けで会社を分割した。
新たに同日付で持ち株会社(株)マッキャン・ワールドグループホールディングスに商号変更。
新設の同社は、日本における全マッキャン・ワールドグループのグループ会社の持ち株会社となった。

さらに同社は、傘下に次の子会社を持ち、全子会社に対して次のサービスを行う。

(株)マッキャンエリクソン
(株)モメンタムジャパン
(株)エムアールエム・ワールドワイド
(株)マッキャンヘルスケアワールドワイドジャパン
(株)青山クリエイティブスタジオ
(株)猿人
(株)アクツ

全子会社へのサービス提供は、経理、購買管理、IT、総務、人事、経営企画、グループ事業推進、コーポレート・コミュニケーションなどとなる。なお、分割会社である(株)マッキャンエリクソンは、吸収分割の効力発生日に(株)マッキャン・ワールドグループホールディングスへ商号変更する。

日本法人を1955年に設立して以来の思い切った大変革と言っていい。
日本における外資系の広告会社は、これまで日本において必ずしも成功しているとはいえなかった。
その最大の理由は、日本の経済的、社会的、文化的な風習の壁に阻まれたたことにある。
特にメディアの壁は厚く、遂にこの商習慣を突破できなかったことが大きい。

しかし、これまで日本の広告界に外資系の広告会社の及ぼした影響は、疑いなく多大であった。
この功績は、多としなければならない。そこには、世界のスタンダードがあったからだ。

一業種一社制度、アカウントエクゼキティブ(AE)制度などは、遂に日本では実らなかった。

その外資系の広告会社が、ここに来て思い切った変革に踏み切った意味は何かだ。
これまでの制度、経営モデルでは、はっきりと言って、やっていけなくなったからである。
これこそ、いま日本の広告会社にとって本当に何を意味するかである。
日本の広告会社は、この喉に突きつけられたドスをもっと我が事として、考えなくてはならない。

嵐の中でも、時は過ぎる。

ドラッカーは言っている。
「重要な事は、すでに起こった未来を認識することである。」
(植田正也)
| 広告革新塾−植田正也 | 12:20 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |