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【虐待はどんな傷を残すのか】(5)慢性トラウマ、脳に影響 性的虐待の8割に解離性障害「今、手を打たねば」 (3/3ページ)

2010.5.26 18:00
このニュースのトピックス児童虐待を考える
虐待を受けた子供が入院する病棟の「コントロールルーム」。ぬいぐるみなどに向かって怒り、泣くことで感情を表に出し、コントロールする練習をする=愛知県大府市のあいち小児保健医療総合センター虐待を受けた子供が入院する病棟の「コントロールルーム」。ぬいぐるみなどに向かって怒り、泣くことで感情を表に出し、コントロールする練習をする=愛知県大府市のあいち小児保健医療総合センター

子供が未来

 九州地方の都市で暮らしていた30代後半の女性は中学生のころ、母親の愛人から性的虐待を受け続けた。

 「私の人生は終わりで、未来はないと本気で思っていた。何が未来なのかも分からなかった」

 街で似た男性とすれ違ったり、似た名前を目にすると気分が悪くなる。新聞によく似た顔写真が出ていて緊張したこともあった。

 「過去がばれてしまうのではないかと、いつもびくびくしていた。自分が罪を犯したような意識でいた」

 結婚して最初の子供が女の子だったとき、性的虐待に関する本を執拗(しつよう)に取り寄せた。次に男の子が生まれ、絶対に性犯罪者にしてはいけないと誓った。一方で、子供を授かって「やっと自分の味方ができた」とも思ったという。

 「私の場合、死にたくて死にたくてここまで生きてきて、今は子供が生きる目的になっている。子供がいなかったら毎日を生きる意味が分からなかったでしょう。虐待のニュースを見るたびにつらくなります。悲しく、眠れなくなります。何とか子供たちを救えないでしょうか」(終わり)

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虐待を受けた子供が入院する病棟の「コントロールルーム」。ぬいぐるみなどに向かって怒り、泣くことで感情を表に出し、コントロールする練習をする=愛知県大府市のあいち小児保健医療総合センター

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