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【虐待はどんな傷を残すのか】(5)慢性トラウマ、脳に影響 性的虐待の8割に解離性障害「今、手を打たねば」 (3/3ページ)
このニュースのトピックス:児童虐待を考える
子供が未来
九州地方の都市で暮らしていた30代後半の女性は中学生のころ、母親の愛人から性的虐待を受け続けた。
「私の人生は終わりで、未来はないと本気で思っていた。何が未来なのかも分からなかった」
街で似た男性とすれ違ったり、似た名前を目にすると気分が悪くなる。新聞によく似た顔写真が出ていて緊張したこともあった。
「過去がばれてしまうのではないかと、いつもびくびくしていた。自分が罪を犯したような意識でいた」
結婚して最初の子供が女の子だったとき、性的虐待に関する本を執拗(しつよう)に取り寄せた。次に男の子が生まれ、絶対に性犯罪者にしてはいけないと誓った。一方で、子供を授かって「やっと自分の味方ができた」とも思ったという。
「私の場合、死にたくて死にたくてここまで生きてきて、今は子供が生きる目的になっている。子供がいなかったら毎日を生きる意味が分からなかったでしょう。虐待のニュースを見るたびにつらくなります。悲しく、眠れなくなります。何とか子供たちを救えないでしょうか」(終わり)
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