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【虐待はどんな傷を残すのか】(2)「お母さん!」と絵は叫ぶ 海渡君が遺した「クマの母子」 (3/3ページ)

2010.5.23 17:30
このニュースのトピックス児童虐待を考える
兵庫県尼崎市で平成13年、虐待により死亡した小学1年、勢田恭一君=当時(6)=が描いた海水浴の絵日記。手前に海が、奥に砂浜が描かれていた兵庫県尼崎市で平成13年、虐待により死亡した小学1年、勢田恭一君=当時(6)=が描いた海水浴の絵日記。手前に海が、奥に砂浜が描かれていた

私で終わりに

 虐待された子供が親になったとき、わが子を虐待してしまう虐待の世代間伝達(世代間連鎖)。さまざまな研究から、虐待する親の3割に当てはまるといわれるが、松本さんは結婚し長男(1)を身ごもったときは迷い抜いたという。

 「生まれてくる子供を愛(いと)おしく思えるだろうか。虐待して殺してしまわないだろうか…。誰にも言えない不安が心をさいなみ続けた」

 結局、わが子を虐待することはなかった。保育所へ迎えに行くと息子ははち切れんばかりの笑顔で胸に飛び込んでくる。自分も全身で受け止める。

 なぜ連鎖を止められたのか。学生時代の恋人がかけてくれた言葉が支えになっているからだという。

 《あなたは、お母さんとは違う。あなたは、あなただよ》

 松本さんは言う。

 「虐待は子供の心に取り返しのつかない傷を作る。親の愛情を最も求める時期に虐待が長い間続くことが、どんなに子供の成長を妨げるか。自分と同じような子供を作りたくない。私だけで終わりにしたい」

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兵庫県尼崎市で平成13年、虐待により死亡した小学1年、勢田恭一君=当時(6)=が描いた海水浴の絵日記。手前に海が、奥に砂浜が描かれていた

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