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【虐待はどんな傷を残すのか】(2)「お母さん!」と絵は叫ぶ 海渡君が遺した「クマの母子」 (1/3ページ)

2010.5.23 17:30
このニュースのトピックス児童虐待を考える
兵庫県尼崎市で平成13年、虐待により死亡した小学1年、勢田恭一君=当時(6)=が描いた海水浴の絵日記。手前に海が、奥に砂浜が描かれていた兵庫県尼崎市で平成13年、虐待により死亡した小学1年、勢田恭一君=当時(6)=が描いた海水浴の絵日記。手前に海が、奥に砂浜が描かれていた

 傷つけられた子供の目に「虐待の風景」はどう見えていたのか。東京都江戸川区で今年1月、継父と実母から暴行を受け死亡した小学1年、岡本海渡(かいと)君=当時(7)=が亡くなる2カ月前に描いた絵がある。

 国語の教科書の童話に添えられた母グマと2頭の子グマの写真をまねて、鉛筆で描いた。亡くなった際に開かれていた区の展覧会で優秀作に選ばれた作品だが、3頭の中で母グマだけ目がつり上がっていた。

 兵庫県尼崎市で平成13年、小学1年の勢田(せた)恭一君=同(6)=が継父と実母の虐待により死亡し、運河に捨てられた事件。恭一君は保護された児童養護施設から一時帰宅する直前、施設で海水浴へ行った思い出を絵日記に残していた。絵は手前に海が、奥に砂浜が描かれていた。

 心理療法の一つである絵画療法の専門家、吉田重人さん(65)は「子供がつり目の絵を描いたからといって、すべての親が虐待しているわけではないが」と前置きし、こう続けた。

 「クマは母性の悪い面の象徴であり、ふだんは抑えられている母親観を示している。一方、海水浴の絵は海と砂浜の位置が真逆だ。自身が海という不安定な場所にいて、陸に上がりたい、確かな境遇へ行きたいという願望を表している」

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兵庫県尼崎市で平成13年、虐待により死亡した小学1年、勢田恭一君=当時(6)=が描いた海水浴の絵日記。手前に海が、奥に砂浜が描かれていた

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