新会長指令…亀田３兄弟よ“王さん”になれ

吉井新会長からイメチェン指令を出された亀田３兄弟の（左から）興毅、和毅、大毅 Photo By スポニチ

　ボクシング界の王になれ！東日本ボクシング協会から亀田ジムの新会長として承認された吉井慎次トレーナー（５０）が３１日、都内の日本ボクシングコミッション（ＪＢＣ）を訪れ、ソフトバンク球団会長の王貞治氏（７０）を手本に亀田３兄弟のイメージチェンジを図ることを宣言した。吉井氏には今週末にもＪＢＣから会長に必要なクラブオーナーライセンスが交付される見通しで、亀田ジムが新体制で活動を再開する。

　亀田ジムの新会長就任が決定的な吉井氏が、亀田３兄弟の“イメチェン”に乗り出すことになった。会長職に必要なクラブオーナーライセンス取得のためＪＢＣへの申請を終えたあと、３兄弟について「王貞治氏のような謙虚で真しな人間、（元広島の）山本浩二氏のような人の痛みが分かる人間になってもらいたい」と話し、「興毅も大毅もそれに近いものを持っているし、なると思います」と力説した。

　ヒール（悪役）のイメージから、誠実な人柄で誰からも愛される王氏や山本氏のような存在への変身指令。吉井氏は０８年８月の亀田ジム創設当時からトレーナーとして３兄弟を指導しており、「一般の人は怖いイメージがあるみたいだけど、自分が知っている彼らは違う」と言う。デビュー当時からメンチ切りなどのパフォーマンスで売り出したが、そのぶん“アンチ亀田”も生み出した。今後は“素”の部分を前面に押し出して世間の誤解を解き、人気復活につなげたい考えだ。

　吉井氏は暴言騒動でボクシング界から事実上の永久追放となった父・史郎氏（４５）についても「スタッフ全員で再発防止に努めるし、（史郎氏）本人もそういう気持ちでいるので」と反省していることを強調。再発防止に自信をにじませた。

　申請の際、約１時間にわたってヒアリングを行ったＪＢＣの安河内剛事務局長は「特別、問題になることはなかった」とコメント。近日中にライセンスが発給される見通しで、今週末にも亀田ジムは活動を再開する見通しとなった。新体制の下、３兄弟がファンから愛される“ボクシング界の王”を目指す。

[ 2010年06月01日 ]