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[ボクシング]日本引退の山口8月WBO王座挑戦へ

長谷川戦の翌日、モンティエルに英文の挑戦状を渡した山口

 日本で引退した異色ボクサーが世界挑戦だ。プロボクシング元日本バンタム級7位で日本未公認のWBO世界スーパーバンタム級3位の山口賢一(29)が、19勝無敗の同級王者ウィルフレド・バスケスJr.(25)=プエルトリコ=からタイトルマッチの対戦オファーを受けたことが31日、分かった。交渉がまとまれば日本人初の同団体王座獲得を目指し、8月に海外で激突する。

 山口にオファーが届いたのは5月下旬。バスケスJr.が8月に予定する2度目の防衛戦の挑戦者候補となった。「声がかかっただけでありがたい。準備万端にしておくだけ」と腕をぶした。

 日本を飛び出してチャンスをつかんだ。大阪帝拳所属も、日本タイトルなどに挑戦できないことなどを理由に昨年5月、引退届を提出。大阪市内に自ら立ち上げたジムで練習を続けた。引退したためにJBC(日本ボクシングコミッション)傘下で試合はできない。オーストラリア人マネジャーの手助けもあり、オーストラリア連盟下で試合を組んだ。JBC未公認のWBOだ。

 7月にオーストラリアでアジア太平洋フェザー級王座決定戦に出場。相手の反則で無効試合になったことから評価が上がり、12月にオーストラリアでアジア太平洋スーパーバンタム級暫定王座を取り世界ランク入り。試合に忍者姿で登場し、地元メディアの関心を引き知名度も上がった。

 試合の度に海外に渡る厳しい環境だが、世界王座への意欲は消えなかった。4月30日の長谷川・モンティエル戦の際にモンティエル陣営に英文の挑戦状を叩きつけ、同時にWBO役員にも「世界挑戦したい」と直訴した。これが実を結び「行動すれば何かが起こる」と胸を張った。

 WBA、WBC以外の世界戦日本開催は認められない。交渉がまとまれば、8月のプエルトリコ開催が有力だ。WBOの世界挑戦は日本人初。対戦するバスケスJr.の父親は3階級制覇した元王者。かつて六車卓也ら4人の日本人の挑戦を退けた日本人キラーだ。「正式決定を信じて練習します」。長谷川と同世代の29歳が回り道してつかんだ大チャンス。サラブレッドをぶっ倒して、花を咲かせる。

 ◆山口賢一(やまぐち・けんいち)1980年6月10日、大阪市生まれ。29歳。大阪・旭陽中を経て三重・日生学園第二高では硬式野球部に在籍。エースとして2年時に県4強入り。卒業後に大阪帝拳ジムに入門、02年4月にプロデビュー。国内でのプロ戦績は18戦15勝(4KO)1敗2分け。海外の戦績は1勝1無効試合。家族は父と妹3人。166センチの右のボクサーファイター。

 ◆世界主要4団体 WBAから派生、独立したWBC、WBO、IBFが現在のメジャー団体。日本は王者乱立を避けるなどの理由で、公認はWBA、WBCだけ。83年に設立されたIBFは、現在は日本と韓国以外のほぼすべての主要国が公認している。最も歴史の浅いWBOも、90年代半ば以降、デラ・ホーヤ、ハメドらスター選手が王座を保持したことで主要団体としての地位を確立した。

(2010年6月1日10時46分  スポーツ報知)

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