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2010年5月31日(月) 19:30 |
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瀬戸内国際芸術祭、手押し車アート
7月19日から瀬戸内海の7つの島などを会場に開かれる「瀬戸内国際芸術祭」に向けて、準備が進んでいます。 高松市沖の男木島で島の人たちの生活に欠かせない手押し車を使ったアートに取り組む芸術家を取材しました。
お年寄りが手押し車に荷物を乗せて狭い路地を歩きます。 乳母車やお年寄りが使う手押し車のことを讃岐弁で「オンバ」といいます。 高松市沖の男木島は人口約200人でその6割以上が高齢者です。 山の斜面に小さな集落が広がります。 島の生活に欠かせない「オンバ」に注目したのが、高松市の現代アートの作家、大島よしふみさんら5人のグループです。 大島さんは瀬戸内芸術祭に向けてオンバのアートを制作することにし、今月15日に古民家を再生工房をオープンしました。 島の人のオンバを預かりリメイクしてまた、使ってもらおうとしています。 長年使ってきたオンバです。 サビを取る作業から始めオンバの持ち主を思い浮かべながら色を考えていきます。 芸術祭期間中を含め30台のオンバを制作する予定です。 オンバファクトリーに製作を依頼した第一号松下テルミさんが作業の様子を見にきました。 どんなオリジナルオンバが誕生するのか出来上がりを楽しみにしています。 大島さんは島の人たちの注文を受け、日常生活で使えるオンバとともに展示用のオンバも制作しています。 芸術祭ではおよそ30点のオンバを工房に展示します。 さらに、島を訪れる観光客に展示用のオンバを貸し出して使ってもらおうとも考えています。 大島さんは瀬戸内芸術祭が始まる7月中旬頃まで、毎週末、工房にでかけオンバの制作を続けます。 芸術祭期間中、島のお年寄りも観光客もオンバを押しながら男木島の路地を歩く、島全体を一つのアートにしようというのが大島さんの思いです。
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