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養護施設の子の問題と里親家庭の子の問題を同じ括りで語らないでほしい

Mariaのブログも参考にしてください
 http://prayermaria.blog74.fc2.com/blog-entry-51.html
 
 さて。


 わたしは普段、家庭育ちと施設育ちの課題は違うカテゴリで論じたいと思っている。何故なら無愛着の話一つにしても、施設では無愛着だろうが何だろうが集団生活を送る事が優先されていて、無愛着児童は意に介されず、結果的に心的な問題や発達に関する繊細な事は放置されている。でも、里親家庭や養親、ステップファミリーでは、迎えた子どもが無愛着である事は大問題。親の頭をひたすら悩ませている。

 #機能不全家庭でない家庭ならば、養護施設から措置されてきた子に悩み倒している日々を里親たちは送っている。

 それらに関して、施設という違う世界から来たのだから当たり前だと、わたしはこれまで言ってきた。でも、施設出身者当事者の、日向ぼっこの会の人たちが集まって書いた記事には、この全く違う世界の別の課題を抱えた子どもの状況を、社会的養護という乱暴な括りだけで、施設の子も里子も同時に論じられている。
 
 里子が現在抱える問題は、現在、施設の集団世界の職員とのかかわりの問題とは、基本的に関係ない。確かに以前施設にいたという里子の問題として考えるとしても、それは施設から措置されてきた施設育ちの里子という括りで新たに論じられてほしい。

 別に語るなとは言っていない。でも、厚生労働省に提示する程の資料なのだから、もっと丁寧にそれぞれの問題を固有の問題として分割し、それぞれの問題をピックアップして論じてほしい。

 何故養護施設出身者当事者なのに、養護施設で育てられた問題にこだわれないの?家庭を知らないのでしょう?家庭を一度も体験した事がないのでしょう?(個人的に知らない人だけど、出身者というからには・・・)わたしが今まで、親が育てられない子は里親家庭へ行ってほしいと思う気持ちが、薄められていってしまう・・・。

 養護施設から脱走に失敗した人間として、それじゃ、どうやって、親から遺棄された子たちが児童養護施設から里親家庭へ委託される道を整えたら・・・大学生には気後れする。

 施設の子は里子の抱える問題とは違う問題を抱えているし、里子は施設の影響から抜ける為の課題や問題を抱えているが、家庭での問題を抱えている事になるのだ。

 何てことだろう・・・。あまりにびっくりした。施設出身者当事者の座談会などわたしは知る由もないが(施設同士で集まる気持ちになれない)、それ以前に、当事者って何?という気持ちになってしまった。

 とはいえ、わたしは同時に他の施設出身者の発言を邪魔してはいけない。とも思う。だって、それが養護施設出身者として(だけ)の視点たら、理解できるから。施設の問題をきちんと書いているから。でも里子の問題も同列にするなら心境としては複雑すぎる。特に裁判の傍聴後ではなおさら・・・あの子達の声無き声がほんの僅か伝わるのか。

|  気になる記事のCLIP2007 | 08時17分 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑














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