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自らの虐待の可能性を問う事が周囲の失笑を買う事になる瞬間

ライブドアニュースにこんな見出しの記事があった。


女性専用車両に乗れない女の心理
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2884541/detail

痴漢被害や酔客による嫌がらせなどの防止対策として導入された、電車の“女性専用車両”。反対論も少なくはないが、首都圏では2005年から急速に普及が進み、現在ではほとんどの沿線で導入されている。

ずいぶんと遅ればせながら、筆者も先日、同車両に初めて乗車した。通勤の時間帯であったためか、乗客は20代〜30代前後がほとんど。オジサマたちの加齢臭もないし、他の車両よりも混雑は少ないしと、いいこと尽くし。これを仕事仲間の独女に話したところ、「私、女性専用車両には乗れないのよね」という意外な返事が。だって、あなたも女性でしょ? なぜ乗れないの?

「痴漢になんか遭うことなんて、ここ数年一度もない。そんな私が女性専用車両に乗っているのを他人が見たときに、“お前が痴漢になんか遭うはずないだろ!”と思われるような気がして、躊躇しちゃうのよね」

 たしかに自分も最後に痴漢に遭ったのは、かれこれ7年前。現在は満員電車に乗ると、痴漢よりもバッグの中から財布をすられないかということを心配してしまうクチだ。なるほど、そういった考え方もあったのか。さらに、周辺の独女に聞き込み調査をしてみたところ、少数派だが、同じような意見を持つ人がいた。


上記女性が色っぽいかどうかはおいといて、気づいたら自分はズボンばかりはいている男みたいな人だからとてもその事でからかわれやすい。お尻も小さい胸はぺったんこ、髪はショート、いつも無愛想だから電車で痴漢に遭う筈はないと思ってるんだけど・・・。

・・・それで、何が言いたくてこの記事を選んだかというと、その動機について。

わたしは子ども時代の日常がきちんと思い出せない。断片だけはあるけれどその断片の意味が分からないから過去探しを施設職員相手にやってしまった。

施設を出てすぐ、下宿先のおじさんと性的交渉を持ったので、その事を何の気なしにしゃべってしまった。するとその指導員は「お前みたいな変な女、襲う酔狂な奴がいるか」と言った。不思議な印象の言葉だけど、わたしもつい、あっそうだ、そうだったと思って笑ってしまった。そこにいたみんなが笑っていた。

つまり上記の話を読み、この指導員の言葉がよみがえったのだ。

この職員は「男には趣味の子を選ぶ権利がある」と言外に言っていたのかもしれないのに、自分は過去のつまらない話をしてしまったのだと、その瞬間、恥じ入るような気持ちになった。そして周辺にはわたしの過去を知る他の大人達もいたので、その笑いの壷はかなり的を得ていたのだろう。

色っぽい女の子、みんなから好かれている子、愛想よく可愛い子、魅力的な子、それなら襲われる事を心配すべきだが、無愛想でズボンしかはかない男女、集団に入れない、陰気で影がある、人を寄せ付けない自分が、何故、過去に何かあったか詮索するのか、その疑問自体失笑されているのだという事をその時は気づかなかった。

虐待、とくに性的虐待を受けたかもしれないと自分の過去を調べようとする気持ちに釘を刺すような「だれがお前みたいな変な女を襲う?」という問いかけ。

こんな魅力のない女、虐待の有無を疑う事自体、自意識過剰だと笑われているようで、なかなか、つまり、過去探しは地雷だらけだ。という事だ。もし覚えていたなら違うだろう、覚えていない事を聞いて回る事は、時に失笑を買う事になる。

今思うと随分怖いもの知らずな過去の自分探しだったと思う。

|  整理中の課題&記事 | 11時04分 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑














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