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新聞報道で知り寄付次々/美さと児童園生の自立支援

沖縄タイムス::
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200612231300_09.html


【沖縄】

退園後の自立支援を求める嘆願書を沖縄市に提出した同市知花の児童養護施設「美さと児童園」の園生八人に対し、新聞報道で窮地を知った人々から続々と支援の手が差し伸べられている。二十二日までに五件、計百二十万二千円の寄付金が集まり、同園の高良邦雄施設長は「行動を起こしたことで支援者が現れた。子どもたちも皆さんを心強く思っています」とお礼の言葉を述べた。

 来春高校を卒業する園生八人はそれぞれ進学や就職を希望しているが、退園後に帰る家庭もなく、頼れる保護者や住居を借りるための保証人がいないために十二日に東門美津子市長を訪問した。

 進学希望者への奨学金給付、自動車運転免許証取得費用の給付、行政が保証人になるよう求める嘆願書を提出した。

 同園によると、五件の寄付のほか、那覇市内の専門学校から授業料免除の申し出があったという。

 同日午前にはアメリカンエンジニアコーポレーションのロバート・M・エクスタースタイン会長が百万円を寄付。米軍基地関係の空調設備や電気工事を行う同社は、約十五年前から同園の建物の補修工事の支援を続けている。

 同会長は「報道を見て、社会に出る際の支援も必要だと気が付いた。子どもたちには夢を実現させて幸せな人生を送ってほしい」とエールを送った。

 高良施設長によると、国や県の支援が受けられるのは十八歳まで。退園すると支援を受けられない上に、二十歳未満ということで保証人なしでは家も借りられない。同施設長は「成人するまでの二年間、子どもたちはどうすればいいのか」と支援を訴えた。


 読んだ感想


 なんだろ、記事を読んで多くの人が寄付をしてくれるという「心温まる話」に、何故まあわたしはげっそりするんだろう。これ、里親家庭や普通の家庭ならば、子どもが持つ権利の一つとして最低限保障されるように親ががんばってくれる場面だと思う。

 養護施設だからこそ、こんなにとんでもなく特別で、寄付で、温かい気持ちを沢山いただいて・・・という表現へ繋がるのだと思う。先日の「個人の努力」を思わされる施設出身者の市長の話とは違う、これが多くの施設の子どもが置かれている現状。子ども一人の「努力」では到底まかなえない人生の資産(特に絆という人的資産)も与えられていない、孤独の旅が当たり前の施設の子らに、
 
 個人的努力を強要しても物理的にできない。その「ハンデをもった生育的環境」から「普通の家庭という生育的環境」へ舞台を移さなければいつまでも寄付と税金と恵みに預かり、頭を下げ続けなくてはいけない。
 
 この一度の寄付の後も、子どもの現実は確実に厳しいのだ。

 それでも・・・・。
 
 人から親切にされたら感謝をしなくてはならないのだけれど。

|  気になる記事のCLIP2007 | 10時04分 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

 うみぼうずさん、わたしは疲れたような気がするんです。機能不全ではない家庭では「特別枠」というよりは、親たちの努力や配慮や子どもへの慈しみによって成されていくと思われる、親のない子が受くる、ある側面では厚遇となる事柄が、あまりに、切ないほど遠すぎるのです。

普通の家庭では「そこに住む子どもが(たぶん)享受できること」が、児童養護施設では、いちいち、特別扱いで、お恵みで、寄付で・・・。一生世間に頭が上がらないような、気後れ状態を植えつける感じが、自立したいのに出来ない気持ちとのせめぎあいの中で感じられました。

 もちろん、そういう方々の支えがあり、施設は救われているのかもしれませんが。

 でも何の根本的な解決にもつながらないという焦りを感じます。今、ある地域の養護施設に寄付が送られて、一時的に潤っても・・・・それでは、養護施設に在籍する各々の問題を抱えている、一個人に繋がる、質的なそして恒久的な支援にならないんです・・・。もちろん、恒久的という部分はその時代を反映しているので厳しいですが、少なくとも人的な関わりが養護施設の子にはあまりになさすぎるんです。

 うみぼうずさん、いつもありがとうございます。読んでます。
 

| レイ | 2006/12/25 16:24 | URL | ≫ EDIT

寄付もいいけれど、もっと、実際的に、子どもたちに家庭を提供する流れにしなくては!

| うみぼうず | 2006/12/24 21:51 | URL | ≫ EDIT














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