ここから本文です
[PR]

旧小沢事務所 福田組が賃借、提供 肩代わり? 報告書記載なし

5月30日7時56分配信 産経新聞

旧小沢事務所 福田組が賃借、提供 肩代わり? 報告書記載なし
拡大写真
民主党の小沢一郎幹事長(写真:産経新聞)
 民主党の小沢一郎幹事長の関連政治団体「陸山会」「誠山会」「小沢一郎政経研究会」の3団体が以前同居していた事務所が、小沢夫人が創業者一族である中堅ゼネコン「福田組」(新潟市)の賃借していたものだったことが29日、産経新聞の調べで分かった。賃貸契約に関与した関係者が証言した。事務所の無償提供だった疑いがあるが、政治資金収支報告書には記載されていない。政治資金規正法は寄付として記載するよう義務付けており、新たな疑惑の浮上で、小沢氏の説明責任が改めて問われそうだ。(調査報道班)

[フォト]小沢氏の舵取り役? 車のハンドル握る美人秘書の素顔

 疑惑が浮上したのは、3団体が平成5年2月〜6年12月、所在地として自治省(現総務省)に届け出ていた東京都千代田区の事務所(約110平方メートル)。

 事務所の賃貸契約に関与した関係者の証言によると、賃借の申し込みは陸山会だったが、契約段階で福田組が借りることになった。月の賃料は坪2万2千円で、支払われた敷金は家賃12カ月分だった。約2年間、小沢事務所として使われたが、実際の借り主は一貫して福田組で、家賃の請求書も福田組あてに出されていたという。

 規正法上は、政治団体が事務所の無償提供を受けたり、相場を大幅に下回る格安での提供を受けた場合、肩代わりさせた分の家賃などの相当額を、収支報告書の収入欄に寄付として記載することが義務付けられている。証言から試算すると、福田組が払った敷金は800万円を超え、年間賃料は800万〜700万円前後だったとみられる。

 だが官報に掲載された3団体の5〜6年分の収支報告書要旨には「年間100万円を超える寄付」の寄付者として、いずれも福田組の名前はない。すでに時効(5年)だが、少なくとも3団体のいずれかが、規正法違反の不記載に該当していた疑いがある。一方、企業献金は当時、政党と政治資金団体以外の政治団体に対しても認められていた。

 陸山会では「西松建設」違法献金事件や土地購入事件など「政治とカネ」の問題が相次いで発覚。購入した土地は小沢氏の秘書寮となっているが、夫人名義の別の秘書寮もあり、長野県と千葉県には夫人名義の別荘もある。夫人は福田組の創業者一族で、約136万株を持つ大株主。小沢氏も約1万6千株を保有する。

 陸山会は過去、福田組やその関連会社から献金を受領。小沢一郎政経研究会も福田組にパーティー券を購入させており、夫人側の資金力は、小沢氏の政治力を支える柱の一つとされる。

 事務所費肩代わりの有無について、小沢事務所からは29日までに回答が得られなかった。

                   ◇

 ◆「政治とカネ」に詳しい岩井奉信(ともあき)日大教授(政治学)の話「福田組が新規に事務所を借りた上でまた貸しした可能性はあるが、そうすると逆に小沢氏側が払う家賃が高くついてしまうので不自然だ。無償提供か、また貸しだとしても格安だった可能性が十分に考えられ、規正法に抵触していた疑いは残る」

【関連記事】
小沢氏の裏金献金疑惑 「1億円以上提供」「ウソついてない」 水谷建設元最高幹部が本紙に証言
不明朗な現金27億円 「タンス預金」…小沢氏に説明責任
首相らに不満 確定申告「納税ばかばかしい」
民主の「ファシズム」 顕在化の恐怖
「力=金」ザル法を利用して党費独占
iPadが上陸

最終更新:5月30日11時12分

産経新聞

 

この話題に関するブログ 10件

主なニュースサイトで 小沢一郎 の記事を読む

PR

PR
ブログパーツ

国内トピックス

注目の情報


主要メディア6紙の過去記事2年分を瞬時に検索。
全国紙の社説を比較する毎日新聞の企画「社説ウオッチング」。産経新聞の「社説検証」とあわせてチェック(本文有料)。

PR

注目の商品・サービス