農相はワクチンの接種農家を訪れ、再開までの支援を約束したが、これまで農家への配慮を欠いた言動を重ねてきただけに、不信感をぬぐえない関係者も残る。県に対し、1週間以内に疑似患畜の殺処分と埋却を終えるよう求めたが、作業現場からは「これ以上のペースアップは不可能」と憤る声も聞かれた。
赤松農相は殺処分される種雄牛「安平」の生みの親でもある宮崎市佐土原町の繁殖農家永野正純さん(61)宅を訪問。JA宮崎中央佐土原支店、繁殖牛部会の役員ら7人も同席し、「私たちは(発生地域とは)一ツ瀬川を挟んでおり、1頭の疑似患畜も出していない。感染拡大を防ぐため、補償金額の提示もないままワクチン接種を受け入れた。埋却地の確保や再建までの生活費、経費は国の責任で十分な支援を」と求めた。西都市に避難している種雄牛5頭に関しても「5頭がいなくなると経営を再建する意欲がなくなる」と訴えた。
赤松農相は「全力で対応に当たる」と応じたが、口蹄疫対策について「反省するところはまったくない」、県家畜改良事業団の種雄牛49頭の1頭に感染疑いが出た際には「だから早く殺せって言ってるのに」と述べるなど、農家の感情を逆なでしてきた経緯がある。
(詳細は31日付朝刊、または携帯サイトで)
【写真】新富町役場で土屋良文町長との意見交換を終え、記者団の質問に答える赤松農相=30日午後、同町役場
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