共稼ぎ夫婦でも、夫の6人に1人はまったく家事をしていない――。国立社会保障・人口問題研究所が31日に発表した「全国家庭動向調査」で、そんな実態が明らかになった。家事や育児を手伝う夫はわずかに増えたが、なお妻の負担が大きくなっている。
調査は2008年7月、約1万3千世帯を対象に実施し、6870人分の妻の回答を分析した。
家事の分担割合を比べると、妻がフルタイムで勤めているにもかかわらず、夫の6人に1人はすべて妻任せだった。専業主婦の場合、3割近い夫が家事をまったく分担していなかった。
第1子出産を機に仕事を退職した妻は7割を占めた。しかし、夫が育児にかかわる割合が高いほど、仕事を継続する割合は高くなっていた。
同研究所では「家事や育児の分業はまだ進んでおらず、妻の負担感は大きい」とみている。