家畜の伝染病、口てい疫の問題で、宮崎県が特例としてすぐに処分せず、経過を観察したいと国に求めていた宮崎牛の種牛49頭は、一部の牛に口てい疫とみられる症状が出たため、31日、すべて処分されることになり、午前中から処分の作業が始まりました。
宮崎県高鍋町にある県の家畜改良事業団が飼育していた宮崎牛の種牛49頭は、同じ施設のほかの牛に口てい疫に感染した疑いが出たため、処分されることが決まりましたが、宮崎県は、特例として感染が確認されるまで処分せず、経過を観察したいと国に求めていました。しかし、28日、宮崎県は、49頭のうち一部の牛に水ぶくれや発熱といった口てい疫の症状が出たことを明らかにし、49頭はすべて処分されることになりました。処分は、午前中から高鍋町の施設で始まり、作業は31日中に終わる見通しだということです。処分が終わると、宮崎牛の種牛で残るのは、離れた場所での経過を観察し、国が特例として処分しないことを認めている主力の5頭だけとなります。この5頭は、これまでに6回の検査が行われていますが、今のところ感染は確認されず、宮崎県は、ウイルスの潜伏期間などを考慮して、来月4日まで毎日検体を採って検査を続けることにしています。