長嶋、引退試合も全力投球で有終の美…前東洋太平洋ライト級王者

引退した前東洋太平洋ライト級王者の長嶋（手前）は花束を受け取り、父・清会長（後方）とともにリングを後にした

　◆報知新聞社後援プロボクシング　▽８回戦　○長嶋建吾（判定　３－０）ポンサトーン・スリスリー●（３０日・古河市立体育館）　プロボクシング前東洋太平洋ライト級王者で、今年１月に引退表明した長嶋建吾（３４）＝１８古河＝が故郷の茨城・古河市で引退試合に臨み、ポンサトーン・スリスリー（１９）＝タイ＝を３―０の判定で下し、有終の美を飾った。通算戦績は３９勝（１８ＫＯ）４敗２分け。

　終了のゴングと同時に利き手の左をボディーに見舞った。左目上を切りながらも最後の最後まで手を休めなかった。

　日本、東洋太平洋でスーパーフェザー、ライト両級の４つのタイトルを獲得し、父・清会長（５７）との親子鷹（おやこだか）で世界の頂点を目指してきた。「父の背中を見て１１歳からボクシングを始めた。世界王座は取れなかったけど、この経験を今後に生かしたい」と涙ながらにあいさつ。

　唯一の世界挑戦は０２年８月のＷＢＣスーパーフェザー級王座決定戦のシリモンコン（タイ）戦。２回ＫＯ負けを喫した戦いを「一番悔しい」と懐かしそうに語った。

　今後は名古屋市内のジムでトレーナーとしてアマチュア選手を指導するが「いずれは父のジムに携わりたい」と次なる夢に向かって走り続ける。