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昭和6年オープン、日本初の屋上遊園地閉鎖へ 松屋浅草

2010年5月30日7時7分

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写真:松屋浅草の屋上遊園地で遊ぶ親子連れ=28日、東京都台東区、伊藤進之介撮影松屋浅草の屋上遊園地で遊ぶ親子連れ=28日、東京都台東区、伊藤進之介撮影

 東京都台東区の百貨店「松屋浅草」の屋上にある遊園地「プレイランド」が、31日の営業を最後に閉鎖される。同百貨店が開業した1931(昭和6)年にオープン。「日本で最も古い屋上遊園地」といわれ、東京名所として大人から子どもまで人気を集めた。映画やテレビCMの撮影にもたびたび使われた。

 遊園地は7階建てビルの屋上にあり、広さ約1650平方メートル。開業時は動物園を併設していた。閉鎖について松屋は「昨今の厳しい経済環境下、銀座本店の営業力を強化するため、収益効率の低いフロアは見直さざるをえない」と説明。遊園地の後は、ビル改装のための資材置き場などにするという。

 プレイランドを経営するニチゴ(東京都港区)によると、戦前は屋上の両端に立てた塔の間を往復するゴンドラがあった。隅田川を下に見る雄大な眺めとスリルが人気を呼んだ。豆汽車は乗車10銭でカレーライスの値段とほぼ同じ。決して安くはなかったが、長い行列ができた。浅草の屋上遊園地の成功がきっかけとなり、全国各地の百貨店が屋上に遊園地をつくるようになったという。

 「周囲に高いビルがあまりなかった時代、子どもたちは、デパートの大食堂でお子様ランチを食べて、屋上の遊園地で遊ぶのが夢だった」と同社。

 現在は「桃太郎の鬼退治」やミニゴーカートなど、約80の遊具がある。来場者にアンケートをとったところ、存続を望む声が圧倒的だった。隅田川の対岸には建設中の東京スカイツリーもあり、ここにきて屋上を訪れる人が増えていたという。(小泉信一=大衆文化担当)

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