社民 連立政権から離脱を決定
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社民 連立政権から離脱を決定

5月30日 18時11分

社民党は、常任幹事会で、普天間基地の移設問題をめぐり、鳩山連立政権から離脱することを決めました。

社民党の福島党首は普天間基地の移設問題で28日、名護市辺野古への移設を盛り込んだ政府方針について、閣議での署名を拒否したことから、鳩山総理大臣に大臣を罷免されました。これを受けて、社民党は30日午前、常任幹事会を開き、普天間基地を名護市辺野古に移設するとした閣議決定の撤回を求め、それが受け入れられなければ連立政権から離脱するとした執行部の方針を決めました。続いて地方組織の代表者を交えた全国幹事長会議を開き、福島党首は「名護市辺野古の海に基地を造ることは、沖縄県民に新たな負担と犠牲を強いるものだ。社民党はこのような決定、政治に加担することはできない」とあいさつしました。幹事長会議で地方組織の代表からは「政府が閣議決定を撤回する可能性はなく、この場で連立離脱を決めるべきだ」などといった意見が相次ぎました。これを受けて、社民党はあらためて常任幹事会を開き、福島党首を罷免したことは社民党の方針の否定で、沖縄県民の声を踏みにじるものだとして、鳩山連立政権から離脱することを決めました。このあと、社民党の福島党首は記者会見し、「全国の党員、地方組織の幹事長から『閣議で署名しなかったことはよかった。筋を通してよかった』と言ってもらえた。引き続き、新しい政治を作るため努力していきたい」と述べました。一方、辻元国土交通副大臣は前原国土交通大臣に対し、副大臣を辞任する意向を伝えました。辻元氏は記者団に対し、「前原大臣からは『残念だ』ということばをもらった。連立政権にいるからこそ、社民党の政策が実現できるという観点からすれば、連立からの離脱はまことに残念だ。しかし、普天間をめぐる問題は社民党にとって生命線の政策であり、譲れない一線だ」と述べました。社民党の政権離脱によって、民主党、社民党、国民新党の鳩山連立政権は、発足から8か月余りでその一角が崩れることになりました。政府・民主党内では、夏の参議院選挙や今後の国会運営への影響を懸念する声が出ており、鳩山総理大臣は一段と厳しい政権運営が迫られることになります。