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ニュース 速報 YOMIURI ONLINE(読売新聞)
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普天間移設 首相が「辺野古」表明・・・沖縄再訪問で

 米軍普天間飛行場の移設問題で、鳩山首相は23日、沖縄県を再訪問し、仲井真弘多(ひろかず)知事、同県名護市の稲嶺進市長らと会談した。首相は米側の強い意向を背景に「辺野古付近にお願いせざるを得ないとの結論に至った」と述べ、現行計画の予定地で米軍キャンプ・シュワブ沿岸部がある同市辺野古周辺への移設案を初めて表明した。沖縄では県外移設を求める世論が高まっており、知事は「極めて遺憾、極めて厳しい」と難色を示し、稲嶺市長は「断固反対する」と全面拒否した。

 

 政府は日米外務、防衛担当閣僚(2プラス2)で共同文書を取りまとめ、28日にも閣議で対処方針を決めたい意向。しかし、地元や連立与党の社民党は強く反発しており実現性は不透明だ。

 首相の沖縄訪問は今月4日に続き2回目。県庁での知事との会談では朝鮮半島情勢に言及し、「東アジアの安全保障環境は不確実性が残っており、海兵隊を含む在日米軍の抑止力を低下させてはならない」と述べた。そのうえで「普天間飛行場のヘリ部隊を、沖縄の他の海兵隊部隊と切り離して県外に移設すると、機能を大幅に損なう」と県内移設を決断した理由を説明。「『できる限り県外だ』という言葉を守れず、県民のみなさんに混乱を招いたことをおわびする」と陳謝した。

 「辺野古付近」の具体的な建設位置、工法については語らなかった。

 知事は会談終了後、記者団に対し、「(県民の間で)裏切られた感じが非常に強くなっている」「(県外という)方向がしっかり出て来ると期待していた。極めて遺憾」と不快感を示した。ただ、普天間の早期返還を念頭に、現行計画を容認する姿勢は撤回しなかった。

 稲嶺市長との会談は、名護市の万国津梁(しんりょう)館で県北部11町村長も交えて行われた。首相が米国の強い意向もあるとして辺野古移設への理解を求めたのに対し、稲嶺市長は「県民の期待を高めながら、自らそれを反故(ほご)にすることは、鳩山政権が掲げる友愛精神の否定だ。実現可能性は限りなくゼロに近い」と明言。他の首長からも批判が相次いだ。

 首相は、知事らとの会談で、移設と沖縄の負担軽減はパッケージで進める方針を示し、27日の全国知事会で米軍訓練の県外移転へ向け協力を求める考えを表明した。さらに、米国との協議で〈1〉航空機騒音の軽減〈2〉2006年の日米合意に基づく海兵隊員のグアム移転と米軍嘉手納基地以南の米軍施設の返還促進〈3〉沖縄本島東側の米軍訓練水域「ホテル・ホテル区域」の一部解除――などで好感触を得ているとした。

2010年5月24日  読売新聞)
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