【社会】完全デジタル化を前倒し NHK・BS、来年4月に2010年5月30日 朝刊 NHKが来年7月24日に予定していたBSテレビ放送の完全デジタル化を、4月1日に繰り上げる方針を固めたことが分かった。アナログ放送を3月末で停止し、デジタル放送は現行3チャンネルを新たな2チャンネルに再編する。 NHKによると、BSアナログ放送の視聴世帯数は推計500万弱。このうち、地上放送が映らないためBSアナログを見ている難視聴世帯には、BSデジタルのチューナーを無償で配ることを検討している。 NHKは当初、BS放送も地上放送と同時にデジタルに移行させる予定だった。 だが地上放送の完全デジタル化が広く認知されてきたのに対し、BS放送はアナログが存続すると誤解している視聴者が少なくないため、移行を早めて集中的に周知キャンペーンを行うことにした。 現行のBSデジタルは、通常画質のBS1、BS2とハイビジョンのBShi。これらを、ともにハイビジョンで報道番組中心の新BS1、教養・娯楽番組中心の新BS2に再編することが既に決まっている。地上放送の一部番組を流しているBS2の難視聴対策はなくなる。 このためNHKは、BSアナログを視聴していて、地上放送はアナログもデジタルも映らない山間部や離島などの世帯にBSデジタルチューナーを配布し、3月に始まった「地デジ難視対策衛星放送」で地上放送の番組も見られるようにすることを検討中だ。対象は数1000世帯と見込んでいる。
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