高速増殖原型炉「もんじゅ」(敦賀市、28万キロワット)の原子炉補助建物(管理区域)にある気体廃棄物処理系で、水分を排出するための窒素ガス配管の圧力が低下し、27日午後10時55分ごろ警報が鳴った。日本原子力研究開発機構は、弁から微量の窒素が漏れているとみて調べている。同系は待機中でほとんど処理を行っておらず、環境や試験への影響はないという。
同系は、原子炉容器や燃料洗浄設備から出る廃ガスから水分を分離し、3台の水抜きタンクにため、タンクに窒素を噴射して排水する。平常時の窒素は1・5気圧だが、1・28気圧に低下した。
もんじゅは28日午前5時半、計画通り原子炉を停止した。これまでの試験データを整理するためで、6月1日に再起動して国の使用前検査を行い、2日に停止する。【酒造唯】
毎日新聞 2010年5月29日 地方版