大阪府の泉南アスベスト集団訴訟で、厚生労働省と環境省は、国の責任を初めて認めた大阪地裁の判決について控訴を断念する方向で検討していることが分かりました。
大阪府泉南地域のアスベスト関連工場の元従業員らが、国が対策を怠ったことで肺がんなどの健康被害を受けたとして損害賠償を求めた裁判は、19日に国の責任を初めて認める判決が出ています。この問題への対応について、28日朝に関係閣僚が協議を行いました。参加した小沢環境大臣によると、長妻厚生労働大臣から「控訴を断念する」と発言があり、小沢大臣も「原因企業が消滅していることから、被害者・患者を救うのは政治しかない」として控訴断念を支持したということです。政府は控訴期限である6月2日まで調整を行い、最終的に鳩山総理大臣が結論を出す見通しです。