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【サッカー】

本田 瞬殺ミドル 休日返上練習

2010年5月29日 紙面から

 強化試合のイングランド戦(30日、オーストリア・グラーツ)を控えた日本代表は28日午後、合宿3日目の練習を再開した。MF本田圭佑(23)は全体練習が中止になった午前中にも一人自主トレを敢行した。左足首痛を抱えるMF中村俊輔(31)は慎重な調整が続き、イングランド戦への意欲は示しながらも、欠場の可能性は消えていない。

 W杯を目前にチーム内では今、自陣ゴール前35メートルもの広範囲を“警戒区域”とみているという。フィールドの長さは国際基準で100〜110メートル。片面にすれば50〜55メートル。35メートルとはつまり、センターライン寄りに近いエリアだ。

 優勝候補イングランド代表のMFジェラードやランパードはそれくらいでもミドル弾を放ってくると想定。加えて、日本のW杯1次リーグ2会場は高地。空気抵抗の影響でボールが「伸びる」ともいわれている。その影響は、対戦相手も、日本にも同じだが、それを意識したのか標高1800メートルのザースフェー合宿中の27日夕の練習後、MF本田ら中盤勢がミドル弾を打ち始めた。仮想敵はいなくても決定率が高くないのはいつも通りだったが、注目だったのが本田だ。

 出し手から受けた球を一度自分の“間合い”に置いてける選手と違い、インパクトの瞬間が一瞬早い。振り幅をコンパクトに素早く。おそらく仮想敵を見据え、敵のタイミングを外すための意図的なトライだろう。全体練習がなくなった28日の午前も本田は、早川トレーナーとともに遮断幕の張られたグラウンドに現れ、約1時間の走り込みで体調を整えていた。「オレは前を向いてナンボというのがある。全体としてどれだけオレを前に向かせられるか」。意欲の高さを含めやはり異彩を放っている。 (上條憲也)

 

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