2010年05月22日


ノルウェーの国営石油会社の石油採掘所で事故が発生し、作業員たちが避難している

さきほど悪夢を思わせるニュースをロイターで見かけました。
PB社とは別の、石油リグの事故に関するものです。

今度はノルウェーの海域の北海で、 Stat オイル社というノルウェーの国営石油会社の石油プラットフォーム(石油採掘施設)に異常が起きて、現在、作業員約90名が施設から避難しているというものです。今のところ重大な事故や流出は起きていないようですが、どうも読むと、今回もメキシコ湾での PB 社の時と似たような原因、すなわち、「油田からの原油の制御できない圧力の変化」などにより機材などが壊れてしまったようです。実際はどうかわからないですすが、2つあるバブルのうち、1つが破損してなくなっているということも記事には載っています。

このガルファクスCという石油プラットフォームがある場所は、こちらのサイトの地図ではこうなります。「Gullfaks」と書かれている海域です。

gullfaks_e.gif


今回はとりあえず翻訳だけをアップします。

(ここから)



Statoil evacuates North Sea platform due "unstable" well
ロイター 2010.05.21


ノルウェーの国営石油会社の石油リグから人々が避難

ノルウェーの国営石油会社 Statoil 社は、21日、破裂防止装置(ブローアウト・プリベンター)の2つのバルブのうちの1つに過度な圧力の変化が起きた後に、従業員たちが北海のガルファクスCプラットホームから避難したと発表した。


環境保護団体ベローナは「状況は非常に危機的だ」と述べ、メキシコ湾での BP 社の石油リグ爆破事故による原油流出の環境災害に続く災害の危険性を強調した。

Statoil 社のスポークスマンのギスル・ジョハンソンは、「(原油の)流出も(施設の)損傷もまったくない。プラットホームの状況は安定していて、私たちは状況をさらに正常化するための作業を行う計画を立てている」と述べている。

ジョハンソンは、約90人の作業員が避難したことについては、ガルファクス油田で起きた「不安定な圧力の状況」によって起きたたことだと語った。

ノルウェーの環境保護団体の中で主要なグループであるベローナの代表であるフレデリック・ホージは、「彼らは、油田からの制御不能の圧力に見舞われている。バリア(防御壁)のひとつがなくなり、ひとつだけが残っている状態だ」と述べた。また、「その制御不能の圧力は非常に深刻で、大事故に繋がる可能性がある。」として、

「2010年の第1四半期には、8件の”大事故に発展する可能性のある”事故がノルウェーの石油産業で起きているのだ」

と付け足した。

「ノルウェーの規定の仕事は外部からは格好よく見えるかもしれないが、ノルウェーの産業は多くの安全上の問題を抱えているのが現状だ。」とホージは言う。

今回事故のあったガルファクスは北海のノルウェーの Tampen 海域にあり、油とガス生産を採掘していて、1日当たり78,000バレルの油と1年に約4億2000万立方メートルのガスを生産している。

ガルファクスCは、地区にある3つプラットホームの1つだ。
採掘地点までは海面から1,700〜2,000メートルの深さで、この海域の海の深さは130から220メートルになる。

Statoil 社は、この海域の70パーセントをPetoro社と共に所有している。





(ここまで)

あたふたと訳しましたので、専門用語など間違っている点もあると思いますが、あまりにもこんなことが続くことにはさすがに驚きを感じます。また、この記事の中にある「ノルウェーでの石油プラットフォームでの事故の多くがいつでも大事故に結びつく可能性があった」という点も意外な感じはしました。

gullfaksc_450.jpg

Fire Earthにあった写真。事故のあったStatoil 社のガルファクスCプラットフォームのようです。


今、ちょっと慌ただしくて、あまりパソコンの前にいない状態でして、今後の更新やコメントがもしかすると少し遅れがちになるかもしれないですが、原油の件はPB社の件も含めて、成り行きが気になっていますので、その関係だけでも、なるべくアップしてみたいと思っています。


ただまあ・・・ちょっと思ってしまうのは、PB社のメキシコ湾での事故もそうなんですが、今回も「油田から想定外の圧力がかかった」ということで、地域も深さも全然違う油田で同じように「想定外の圧力がかかる」ことが起きている・・・。

何となく連想していまうキーワードは、「地球の地下で何かが起きている」とか、「磁場に何か重大な変化が起きている」というようなことだったりしました。つまり、「まだ世界各地の油田でこんなことが続いてしまう」というイヤな連想ですが・・・まあ、そんなことはないと思います。





この記事へのコメント
ノストラダムスとかインディアンとかの予言で
海が赤くなるという内容のものを見たことがあります。
海の生物の血を全部あわせても海は真っ赤に染まりません。
赤く染められるものといったら石油しか考えられません。
海全部を赤く染め上げるという予言は恐らく世界中の何百とある海上油田がすべて破壊されてしまうのではないのでしょうか。
Posted by (・∀・) at 2010年05月22日 09:43
noffyさんこんにちは。

先日は潮流と海流の違いをお教え頂きありがとうございました。
お礼が遅くなり申し訳ありませんでした。
この二つって、違うんですね。
初めて知りました。

ところでメキシコ湾の状況を別サイトで見たんですが・・・
なんかもう絶望感で力が抜けています。

本当にどうするんでしょう?あれ・・・。

そうそう、絶望感で力が抜けてしまったのは、何もメキシコ湾のことだけが原因ではありませんでした。

変に拡散しすぎてもあれですのでアドレスは書きませんが、日本が国家破産することによって何が起きるのかをある程度緻密に書いてあるサイトを昨日読んだんです。

いや、あはは・・・、もうですね、覚悟してるつもりでしたが全然でしたね。

noffyさんほど達観できませんが、もう流れに身を任せようと本気で思いました。

メキシコ湾の海底を流れる巨大オイルの塊のように。
Posted by ゆう at 2010年05月22日 12:19
> (・∀・) さん、どうも。

現時点でも、メキシコ湾の周辺の海の表面ははどんどん赤茶けてきてますしね。
石油を分解する微生物が大量に発生した場合も、場合によっては極端な赤潮となって、海を真っ赤にするかもしれません。

その時点でその海域は「死の海域」と言われてしまうようになったりするようです。

> ゆうさん、お世話になります。

私も潮流と海流の違いは先日調べて初めて知りまして、むしろ感謝しています。

メキシコ湾の石油流出はそもそもの一日の流出量の多さ(PBの発表では一日5000バレルなのが、実際はその数倍から数十倍あるかもしれないということ)が、最近ではメジャーな報道でも書かれています。なので、仮に今後食い止められたとしても、これまでの流出量がひどいことと、あとは海流のど真ん中で発生してしまったこともあって、とても厳しい現状のように思います。

まあ、私もそんなに覚悟できているわけではないのですが、コトが大きすぎて、もう見ているしかないなあという感じでしょうか。
Posted by noffy at 2010年05月23日 10:37

 2回目に書き込ませていただきます。

メキシコ湾周辺の石油の赤茶けた画像を今朝拝見して
愕然としてしまいました。ウミガメやイルカのニュースも
実際に生き物の死骸の姿を見てとてもショックでした。

噴火の可能性もヨーロッパ・アジアでもありますし、
私はサッカーが大好きなのですが、本当に南アフリカで
あんな大きな大会が無事にできるのか?!ということも
心配で。

心配することがあったら、何か少しでも自分にできることを
しようという気持ちが今まであったのですが、ちょっと
どう何かできるかどうかも頭が固まってしまいます。


私は10年以上とあるテレビ局で派遣をしていて、
つい先日体調不良で退職しました。
ニュース・情報系ではない部署だったのですが、テレビ局
の「社員」の人ほど、のほほんと昼のメニューのチェックや
会議用ので資料を「部は上手くいってます」的な資料を
私は外勤営業なのに作らされたりして(派遣業務契約
に載ってないぞ〜)。
せっかくのバイリンガルなのに海外のゴシップニュース
は読むけど、環境系は全然しらない、メキシコ湾?
あっちに旅行行かないし、というかたなど…愕然とすることが
多かったです。

後半は私の愚痴になってすみません、このようなニュースを
拝読すると、数年前に書かれた望月峰太郎「ドラゴンヘッド」
20年ぐらい前の梅図かずお「漂流教室」を読んだことを思いました。

それぞれ週末感がある漫画ですが、最後の最後に
ほんのひと匙の救いがある内容です。

こちらのサイトに関係ない情報ばかりで本当に恐縮
ですが、漫画家さんのほうが本当に敏感で繊細で
数年先を予見しているかのような内容に驚きます。

またこのようなちょっとサブカルというか、いままで
書きこまれた方と違う内容のことを書いてしまうかも
しれませんが、「違った見方・アプローチ」での
コメントということで書き込みにお許しいただけましたら
ありがたいです。
Posted by hanakago at 2010年05月29日 09:25
工作員による人為的な攻撃でしょう。
Posted by at 2010年05月30日 00:01
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: