プロボクシングの「全日本新人王」を昨年そろって獲得した福岡市の坂本英生選手(24)=フジタ=と吉田恭輔選手(20)=福岡帝拳=が、30日に新人王として初の試合に臨む。福岡市内で弁当配達をしながら日本王者を目指す2人にとって、新たな挑戦の始まりだ。
2人は昨年12月20日の「第56回全日本新人王決勝戦」に出場。坂本選手はバンタム級、吉田選手はスーパーフェザー級で、それぞれ新人王のタイトルと日本ランキング12位を手に入れた。戦績は坂本選手が9戦7勝(2KO)2分け、吉田選手は7戦6勝(4KO)1分けで、ともに無敗。
今回の試合は2人にとって初の8回戦。坂本選手はメーン、吉田選手はセミファイナルの大役を担う。坂本選手は2階級上げてフェザー級の藤田晋矢選手(25)=三松=と、吉田選手は本来のスーパーフェザー級で片山功選手(25)=中内=と対戦。相手はいずれも10戦以上の経験があるベテランだが、次にランキング上位者と戦うためにも負けられない試合だ。
坂本選手は福岡市西区の弁当店で配達に駆け回る。吉田選手も同市中央区の飲食店に勤め、仕事は弁当配達。ともに自ら「弁当屋ボクサー」と名乗る。坂本選手は「不安はあるが、半年間の成長を見せたい」。吉田選手も「体調はいい。早く試合がしたい」とゴングが待ち遠しい様子だ。
試合は30日正午から福岡県春日市のクローバープラザで。問い合わせは三松スポーツジム=092(502)0661。
=2010/05/29付 西日本新聞夕刊=