米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設に関する日米共同声明で、鹿児島県・徳之島が訓練先に明記されたことに抗議する集会が29日、鹿児島県奄美市(奄美大島)で開かれた。徳之島を含む奄美群島の各島代表、住民たち約1500人(主催者発表)が参加。「奄美群島は8年間、米軍統治下に置かれた。復帰運動で燃えたエネルギーで徳之島への米軍基地移設や訓練施設設置に断固反対する」との決議文を採択した。
徳之島以外で初の群島の大規模な反対集会。労働組合、住民などでつくる「徳之島への米軍基地移設に反対する奄美郡民会議」が主催、奄美12市町村で構成する奄美群島広域事務組合などが後援した。群島の日本復帰に向けて決起集会を重ねた名瀬小学校校庭を会場に予定していたが、雨天のため体育館に移した。
登壇した徳之島の3町長は「島を売るわけにはいかない。絶対反対を貫く」(大久幸助・天城町長)、「民意を無視し徳之島を明記したのは許されない暴挙」(大久保明・伊仙町長)、「群島の支援を受け、最後まで反対する」(高岡秀規・徳之島町長)とそれぞれ決意表明した。
=2010/05/30付 西日本新聞朝刊=