農政・農協ニュース

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ヒアリング対象は党幹事長室が選別 団体要請に全中の姿なく  畜酪対策

 政権交代後初となる22年度畜産・酪農対策は2月中にも決定される見込みで、2月9日には新政権発足後に設置された副大臣、政務官と与党議員との意見交換の場である「政策会議」が開かれ畜産・酪農関連団体からのヒアリングが行われた。しかし、この場にJA全中の姿はなく政策提案する機会は与えられなかった。

 新政権は政府・与党で政策決定を一元化するために党の部門会議を廃止し、各省で副大臣が主催する政策会議を設置、与党議員が出席して意見を述べられる場とした。週に1回程度開かれており、この日は17回目の会合となった。
 会議に呼ばれたのは日本酪農政治連盟、全国肉牛事業協同組合、日本養豚生産者協議会、日本鶏卵生産者協会の4団体。
 一方、JAグループは昨年12月から組織討議を開始し2月の全中理事会で「政策提案」を決めた。決定を受け、この政策提案を民主党幹事長室に届けたほか、すべての国会議員に配布する方針だ。
 同日夜の記者会見で「どんな基準でヒアリング団体を選んだのか?」との本紙の質問に対して、郡司彰副大臣は「全体の基準というものがあってやっているわけではありません。そういうなかで、どうしてもと要望があったもの、そういうものを調整して。というのは要請そのものは(各団体から)幹事長室に来ておりますから、そういうところと調整したなかで最終的に決めた」と民主党幹事長室の判断があったと明かした。
 4団体の要請・要望は総じて国産畜産物の生産基盤維持と安定供給の役割を果たしていくための、継続的な経営安定対策と戸別所得補償制度を軸とした中長期的な政策展望を示すよう求めたもので、詳細部分の差異はあろうとJAグループの包括的な政策提案と大きく異なるものではない。 敢えて挙げれば、タイトルが「要請・要望」か、「政策提案」かの違いか?
 ここに「政治センス」の違いがある、などとかりに幹事長室の判断が働いたのだとしたら、現政府与党は国民の食料を担う生産現場からの声を「政策センス」で聞くことはないのか、と勘ぐりたくもなる。政権が交代しようと、生きものを育み続けきたし、これからもそれが変わらないのが畜産の現場だ。
 郡司副大臣はJAグループの政策提案については「私のところには直接は来ておりません」。政策決定までに再度、団体ヒアリングの機会をつくることは「ない」とも語った―。

(2010.02.10)