| 会談開始に先立ち握手を交わす韓日首脳=29日、西帰浦(聯合ニュース) |
青瓦台(大統領府)の李東官(イ・ドングァン)弘報(広報)首席秘書官が伝えた。会談は済州・西帰浦市内のホテルで1時間30分にわたり行われた。鳩山首相は、「日本は心から韓国を支持する」と述べ、李大統領は事件に対し冷静で見事な指導力を発揮していると、敬意を表した。
これに対し李大統領は、日本はどの国よりもいち早く韓国政府を強力に支持し、大韓民国を真の隣国として対処いただいたと謝意を示した。また、今後、韓日がこのような国内外の難しい問題を解決していく最も近い国として、経済をはじめさまざまな分野で協力を強くしていく契機となればと述べた。
鳩山首相は、改めて46人の沈没事件犠牲者に対し、「日本国民を代表して心からお悔やみ申し上げたい」と、哀悼の意を示した。アジアで日本と韓国が多様な信頼関係を強化することが、世界平和と共栄を支えるとの考えを示した。
会談では、韓日自由貿易協定(FTA)にも話が及んだ。李大統領は、「韓日FTAは中長期的に両国の発展に寄与する」との考えを示し、交渉再開に向けた実務協議を1段階格上げし、より加速化、本格化することを提案した。これに対し鳩山首相は、過去100年の歴史を確実に清算するため反省すべきことは反省すると述べ、今後100年の韓日関係を堅固なものとするため、FTAの締結が重要だと応えた。
このほか李大統領は、韓国の大企業が相次ぎ日本から撤退していることを指摘し、こうした問題点を是正できるよう、日本政府が非関税障壁の解消などを通じ積極的に努力してほしいと要請した。鳩山首相はこれに、そうした慣行があるならばなくすことが望ましいとの考えを示した。
また鳩山首相はこの日、済州入りを前に大田の国立大田顕忠院を訪れ、「天安」沈没事件犠牲者らの墓を参拝した。李大統領は会談開始に先立ち、鳩山首相に「忙しいなか直接訪れていただき、ありがたい」と、感謝を伝えた。
| 「天安」事件犠牲者の墓を参拝する鳩山首相=29日、大田(聯合ニュース) |
この後、同日夕には中国の温家宝首相を交え、韓日中首脳会談が行われる。