豪、調査捕鯨で日本を来週提訴 捕獲数多いと廃止求め【シドニー共同】オーストラリア政府は28日、南極海での日本の調査捕鯨をやめさせるため、来週初め、正式に国際司法裁判所(ハーグ)に日本を提訴すると発表した。 日本の「調査捕鯨」は研究目的の捕鯨を認める国際捕鯨取締条約第8条が根拠。だが、オーストラリアは「日本の捕獲数はあまりにも多く条約の趣旨から逸脱している。調査の名を借りた商業捕鯨だ」と非難してきた。 スミス外相らは声明で「捕鯨廃止に向け、国際捕鯨委員会(IWC)などを通じ辛抱強く外交交渉を続けてきたが、IWCでわが国が望む合意が得られる可能性が小さくなった」と、法的手段に踏み切る理由を説明した。 スミス外相は28日の会見で、岡田克也外相に前夜、提訴について連絡したと説明。「提訴は対日関係に影響しない」と語った。 IWCは先に、南極海での日本のクジラ捕獲枠を削減する一方、日本沿岸での捕鯨を容認する議長提案を発表。6月にモロッコで開く年次総会で合意を目指しているが、オーストラリアは「南極海での5年以内の捕鯨廃止」を求める独自提案を出している。 【共同通信】
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